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ブレードランナー監督がSFの金字塔「砂の惑星」を映画化、「Dune」の予告編が公開中


1965年に発表されたSF小説の名作「デューン 砂の惑星」を「ブレードランナー 2049」のドゥニ・ヴィルヌーヴ監督が映像化した「Dune」の予告編が公開されました。小説版の砂の惑星は「スター・ウォーズ」シリーズや「風の谷のナウシカ」に影響を与えながらも、「映像化が困難」といわれてきました。そんなDuneの予告編は公開から1日で既に500万回以上の再生数となっています。

Dune Official Trailer - YouTube


「何かが僕の中で起こっている」


「何かコントロールできないものが、目覚めている」


「何を見た?」


「ポール」


……と、ポールと呼ばれた青年(演:ティモシー・シャラメ)は暗闇の中で目覚めます。


はるか未来の世界で、人類は思考機械の反乱を鎮圧して、宇宙帝国を築き上げましたが、その世界は安寧とはほど遠いもの。ポールの父であるアトレイデス家当主レトは、世界を支配していたものの暗殺され、ポールは母親のもと成長することになります。


「君は、夢で見たものが現実に起こっているというのか?」と質問を受け……


「そうです」と答えるポール。


「テストはシンプルだ。箱の中から手を引けば……」


「君は死ぬ」


「箱の中には何が?」


「痛みだ」


箱の中に手を入れ……


絶叫するポール。


「君は力を受け継ぎすぎた」


ポールは手につけた装置を起動し……


訓練に身を投じます。


「君は『支配』を学ばなければならない」


「君の先祖が誰も学ばなかったことを」


古い石碑に触れていたのはポールの父であるレト公爵(演:オスカー・アイザック)


「僕の父はこの惑星全てを支配していた」


「彼は多くの富を得て、そして全てを失った」


そんなポールは貴重な資源「メランジ」が算出される、砂に包まれた惑星アラキスへ。


笑顔を浮かべるポールの前に……


アトレイデス家の剣士だったダンカン・アイダホ(演:ジェイソン・モモア)


「アラキスは死に至る罠です」


「私が殺す」……とつぶやくのは、アトレイデス家の宿敵でありアラキスを支配するハルコネン家のラバン(演:デイヴ・バウティスタ)


燃えさかる炎


暗闇の中、振り返るのはポールの母であるレディ・ジェシカ(演:レベッカ・ファーガソン)


「これは根絶やしだ」


「僕の家族を、一人一人選んでいる」


「悪魔のように戦いましょう」


「わなに捕らわれた獣は、逃げるために自分の足をかじりだす」


「君は?」


そしてポールが出会ったのは……


夢に出てきた女性、チャニ(演:ゼンデイヤ)


激しい争いが繰り広げられ……


「いつか伝説が生まれる」


「全ての文明は、その伝説の上に作られる」


間一髪で逃れるポール。


「未来が見える」


「僕は恐れてはいけない」


「恐れは心を殺すから」


「恐れのない場所でしか、僕は生き残れない」


Duneは2020年12月18日に全米公開予定で、日本での公開日は記事作成時点で未定です。


なお、フランク・ハーバート著、酒井昭伸訳の「デューン 砂の惑星〔新訳版〕」は以下から購入可能です。

デューン 砂の惑星〔新訳版〕 (上) (ハヤカワ文庫SF) | フランク ハーバート, 酒井 昭伸 |本 | 通販 | Amazon


Amazonレビューは以下から読むことができます。

酒井昭伸版 デューンは傑作です

この小説を原作として作られた映画「デューン」には、現在までに4種類のversionが制作されている。

具体的には、1984年(日本では85年)に公開されたDavid Lynch監督による137分のオリジナル版に加えて、3種類の長尺版があるが、
僕の手元には2006年のAlan Smithee版がある。この2006年版の映画は紙芝居じみた絵で、デューンの作品背景を説明するところから始まる。

説明される作品背景とは、人工知能に社会運営をゆだねた結果、人類は人工知能を有する機械により一度、奴隷化されてしまうが、「大反乱=バトラーの聖戦」で人工知能との戦いに勝利し、機械から開放される。思考機械による奴隷化に懲りた人類は、人口知能・コンピューターを作ることを禁止し、精神=肉体を訓練する二大教育機関である、ベネ・ゲセリットと航宙ギルドを設けて社会を運営し、繁栄の道を歩みだしているという説明である。

作品としては、まずは上巻だが、アラキスに住む銀行家や水業者との会食のシーンのような虚々実々の駆け引きのシーン緊張感や、上述したような作品の前史がさりげなく描かれているところ、それからアラキスの生態系や独自の文化や宗教等の繊細な描写等、作品の世界が丁寧に作りこまれていることに改めて驚かされる。そして、上巻の最後、ポールが覚醒していくシーンの描写は、「 インターステラー 」の映画のシーンのように多次元宇宙が描写されていて圧巻である。

すなわち、これまで、この作品を単なるファンタジーとして読み飛ばしていた僕は、明らかに作品のポイントを読み違えていたのがわかった。

今回の読書での感想をまとめると、前回読んだときは、評者の感性もSF読書経験も浅くて、作品の持つ文学的なレベルの高さとSFとしてのしっかりとした作り込みと価値を十分に理解できていなかったことがわかった。「名作」と言われる作品を今一つに思えるのは、実は自分に足りないものがあるから、と誰かが記載していたが、まさに、僕自身の感性の変化に応じて作品の魅力も変化していっているのがわかった。

結論: あらためて語るまでもないがSFとしても文学としても歴史的な傑作である。
翻訳も素晴らしい。 あれこれと迷わずに、まずは読むべし!!!

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in 動画,   映画, Posted by darkhorse_log

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