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電脳化することで「デジタル上で人間は生き続けられる」と主張するマインドエミュレーション財団が登場


「人間の肉体は死んでしまうが、心をデジタルでエミュレートすれば人は生き続けられる」と主張し研究資金の寄付を募る財団のウェブサイトが発見され、ソーシャルニュースサイトのHacker Newsなどで注目を集めています。

Mind Emulation Foundation
https://mindemulation.org/


財団のウェブサイトをのぞいてみると、「Mission(使命)」の欄には「あなたを作っているのはあなたの心です。マインドエミュレーションによって、あなたの心は肉体が死んだ後も生き続けることができます。エミュレーションの実現を加速させるために、科学研究への資金提供および研究を行うことが我々の使命です」と書かれています。

マインドエミュレーション財団によると、人間の心は創発的な特性を持ったコネクトームの一部であるとのこと。コネクトームは神経回路全体を表す生物学的なものであるため「人間のコネクトーム全体をデジタル上でエミュレートできたなら、人間の心もエミュレートできるだろう」というのがマインドエミュレーション財団の主張です。


マインドエミュレーション財団は、コネクトームのエミュレートを実現させるには脳にある神経回路の接続部・シナプス全てをマッピングできるようになることが重要であると述べており、磁気共鳴画像法(MRI)が2017年にナノスケールのレベルまでスキャン可能になったことから「脳全体を傷つけることなくシナプスを完全にマッピングする技術の登場はそう遠くない」と述べています。

また、マインドエミュレーション財団は、マッピング可能なシナプスの最大数が時代と共に指数関数的に増加しているとも主張。以下のグラフは縦軸がマッピング可能なシナプスの数、横軸が年度を表しています。マインドエミュレーション財団は「人間のシナプスは約100兆ある」と述べており、1986年には1万近く、2020年には1000万を超えるシナプスがマッピング可能になったことから約100兆のシナプスをマッピング可能になるのは2084年であると推測しています。


Hacker Newsのマインドエミュレーション財団について議論されているページでは、「脳だけが心の創発性を生み出している根拠がない」「仮に全てのシナプスをマッピングできたとして、心をデジタルに落とし込むことが可能になるとは思えない」などの否定的な意見が多く集まっていました。なお、記事作成時点ではマインドエミュレーション財団の代表者名などは明記されていませんでしたが、問い合わせは以下のメールアドレスから受け付けているようです。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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