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1000fpsという驚異の高フレームレートでゲームをプレイすることに成功、一体どんなPCが必要なのか?


DOOMシリーズの最新作として2020年3月に発売された「DOOM Eternal」では、開発元であるid Softwareのゲームエンジン「id Tech 7」が採用されており、最大1000fpsでのヌルヌルプレイが可能です。これを実現するために、DOOM Eternalの販売元であるベセスダ・ソフトワークスの社員が必要なハードウェアを検証しています。

Expert overclockers successfully push DOOM Eternal past 1,000 frames per second! | Bethesda.net
https://slayersclub.bethesda.net/en/article/48xD6yVj0VsulONXKAnr7n/doom-eternal-overclocked-at-1000-fps

'Doom Eternal' Runs at 1,000 FPS, If You've Got Liquid Nitrogen
https://www.vice.com/en_us/article/bv8a58/doom-eternal-runs-at-1000-fps-if-youve-got-liquid-nitrogen

DOOM Eternalでリードプログラマーを務めたBilly Khan氏がゲームメディア・IGNのインタビューの中で、「iD Tech 7は適切なハードウェアを揃えれば1000fpsという高フレームレートに達する可能性がある」と語ったように、DOOM Eternalでは最高1000fpsという非常に高いフレームレートを実現することが可能です。これに対して、ベセスダ・ソフトワークスのポーランド支部でコミュニティマネージャーを務めるLukasz Lesniewski氏は、個人的な挑戦として「DOOM Eternalで1000fpsに到達できるPC」を構築することに挑戦しました。

DOOM Eternal: The 1K FPS Challenge - YouTube


Lesniewski氏はDOOM Eternalで1000fpsを実現するために、ポーランドのハードウェア小売業者であるx-komで研究開発の責任者を務めるMarcin“Ryba”Rywak氏(左)、そしてテクノロジーブロガーのPiotr“Lipton”Szy​​manski氏(右)の2人と協力しています。


2人が使用したのはASUSのグラフィックカードであるROG-STRIX-RTX2080TI-O11G-GAMINGと、Intelの8コアプロセッサであるi7-9700KHyperX Predator DDR4メモリ、SamsungのM.2規格のSSD、そして1200Wの電源ユニットを搭載したbe quiet!製PCケース。Lipton氏によると、これらのコンポーネントを組み上げるだけで「1日もの時間がかかった」とのことです。

これらを使用しただけでもDOOM Eternalで約500~600fpsを実現することに成功した模様。ただし、目標はあくまで「1000fps」を実現することでした。ヨーロッパでも著名なオーバークロッカーであるRyba氏は、DOOM Eternalで1000fpsを実現するにはかなりトリッキーな手法を採用する必要があるかもしれないと言及。Ryba氏は「常に同じベンチマークを制御する方がはるかに簡単です。ゲームではハードウェアの負荷の観点からプロセス全体の予測が困難になり、凍らせたハードウェアの動作中に安全性の問題が生じる可能性があります」と語り、実際にPCを凍結しなければ1000fpsを達成することはできないとしました。


使用したPCケースの電源が1200Wと非常に強力であるため、これをオーバークロックするとPC本体は非常に高温になります。そのため、適切な冷却システムが存在しない場合、オーバークロックは困難になります。x-komチームは1000fpsを達成するためにマイナス196度の液体窒素を使用してPCを冷却するという手法を採用。これによりi7-9700Kの8つのコアがほぼすべて6.6GHzで動作し、フレームレートは最大「1006fps」を記録しました。チュートリアル部分ではさらに高い「1014fps」も記録しています。

Lipton氏は「信じられないことですが、私たちはついに1000fpsを達成するPCを作ることに成功しました!」と述べています。

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in ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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