メモ

古着の価格は高騰しているのかを2014年から調査してわかったこととは?


データの可視化を得意とするデザイナー兼デベロッパーのジェス・ピーターさんが、400万点以上の古着を扱うオンラインショップ「shopgoodwill.com」からデータを抽出するスクリプトを作成し、古着の価格が年々上がっているのか、トレンドは変化しているかなどを調査・分析しています。

Goodwill Hunting
https://goodwill.awardwinninghuman.com/

まず、分析の結果、価格に関しては「上がっている」とピーターさんはみています。全体的なアイテムの価格の中央値は2014年7月から2019年12月まででほぼ2倍になっていたとのこと。カテゴリをGAP、NIKE、UNDER ARMOURなど一般的なブランドの女性のトップスに絞って価格の中央値の変化を見ても、やはり、2014年から2019年にかけてほぼ2倍に増加していたそうです。

以下が女性のトップスの中央値を示すグラフ。青が全アイテムの価格中央値、緑がトップスの価格中央値。波線のグラフはインフレ調整されたものですが、ほぼ結果は変わりません。


なぜ価格中央値が上がっていたのかは、トップスの価格分布を見るとわかります。以下は赤が10ドル(約1100円)以上、オレンジが全アイテム、ピンクが5ドル(約540円)以下のアイテムを示しており、2016年までは5ドル以下の安いアイテムが増加傾向にありましたが、それ以降は安いアイテム数が減少していることがわかります。ただし10ドル以上のアイテムが増えたわけではなく、数はほぼ安定。2019年後半に10ドル以上のアイテムの急増がみられますが、これは「データ収集の問題」だとみられています。


ファッションブランドの人気の変遷をたどったものが以下。2014年にはLOFTが最も人気で、Chico'sマイケル・コースラルフローレンタルボットなどが続いていました。しかし、このランキングが入れ替わり、2019年時点で上位5位に残り続けているのはタルボットのみ。新たに、Coral BayReel Legends、Dept 222、Rafaellaといった、フロリダのデパートBealls Floridaのオリジナルブランドが人気上位に上がっています。


また、古着屋の実店舗は所在地によって価格や品ぞろえが変わるものですが、オンラインショップでも同様の傾向があるか調査したのが以下のマップ。色が黄色に近いほどアイテムの価格中央値が低く、赤いほど価格中央値が高いことを意味します。


一方で、各州を世帯収入で色分けしたのが以下のマップ。黄色に近いほど世帯収入の中央値が低く、紺色に近くなるほど中央値が高くなります。全体として、世帯収入は北部の州ほど高い傾向がありますが、このような傾向は古着のオンラインショップには見られませんでした。


なお、ペーターさんは抽出したデータが完全ではないことを認めつつも、「ある程度の分析を行うには十分」だったと述べています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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