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ウイルス拡散を防ぐべき政府組織が新型コロナウイルス追跡アプリの競合相手を妨害していた疑い


新型コロナウイルスの感染者を追跡し接触者に通知を送るアプリの開発を進めていた、イギリス保健省や国防省が、競合アプリの開発者に対して妨害するような行動を取っていたことが、当該開発者から明かされています。

NHS Covid app developers 'tried to block rival symptom trackers' | Apps | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2020/jun/20/nhs-covid-app-developers-tried-to-block-rival-symptom-trackers


イギリスでは、ボリス・ジョンソン首相によりウイルス拡散を追跡するためのアプリ開発の呼びかけがあり、技術者や学者、医療従事者らが応じました。キングス・カレッジ・ロンドンのティム・スペクター教授も呼びかけに応じた1人で、チームを率いてiOS・Android向けの新型コロナウイルス感染症(COVID-19)拡大防止アプリ「COVID Symptom Study」を開発しました。アプリのユーザーは350万人に上ります。

しかし、スペクター教授が2020年3月にイギリス保健医療サービス(NHS)のアプリ開発担当だったNHSXに連絡を取ったところ、NHSXはCOVID Symptom Studyが自分たちのアプリから注意をそらして人々を混乱させる存在であるという見方をしており、スペクター教授らはまるで敵のような扱いだったとのこと。さらに、大学や医療団体などのもとに「NHSXが開発するアプリと干渉するので、COVID Symptom Studyを助けないで欲しい」という旨の通知が送られたそうです。

スペクター教授はCOVID-19などに関する早期警戒システムを構築するために設立された共同バイオセキュリティセンターと連携し、政府の科学顧問であるパトリック・バランス卿をはじめとしたNHS内部の人々の協力も受けつつ研究を進めていますが、保健大臣らがCOVID Symptom Studyのことを認めていれば、早期から多くのユーザーが利用し、もっときめ細かい情報が得られたはずであると指摘。アプリからの検査依頼についても、協力があればもっと早く実現していたと、政府の対応に疑問を投げかけています。


同様のことは、COVID-19の症状を素早く反映できるアプリ「INK C-19」についても起きていたとのこと。開発を手がけたAgitateのイアン・ガス氏は、国防省から2020年3月に受けたアプローチを「友好的なものではなかった」と表現しています。その理由は、自分たちが手がけている仕事とINK C-19に重複する部分があるためだったそうです。

ガス氏は「政府は助けを求めつつ、助けなんて求めていないと言う。もはや妄想のような、おかしな状態です」と語っています。

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in メモ,   ソフトウェア, Posted by logc_nt

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