メモ

「金銀比価」が人類史5000年の中で最高の水準に


金の価格を銀の価格で割って算出する「金銀比価」(Gold Silver Ratio:GSR)が、ここ5000年の中でも最高の数字に達したことを、NASDAQが発表しました。

The Longest Record Broken: Gold/Silver Ratio Hits Highest in Over 5,000 Years | Nasdaq
https://www.nasdaq.com/articles/the-longest-record-broken%3A-gold-silver-ratio-hits-highest-in-over-5000-years-2020-03-17


金銀比価は、金・銀の相場と直接関連する数字ではありませんが、古くは金貨と銀貨の価値指標として用いられました。幕末の日本は金銀比価が5で、金銀比価15だった外国に比べて金の価値が低く、外国人による大量の金貨流出につながったことが知られています。

幕末|金銀比価の違いによる大量の金貨流出|高校日本史|定期テスト対策サイト
https://benesse.jp/teikitest/kou/social/japanese_history/k00422.html

2019年に入って、金銀比価はアメリカの貿易政策により銀の価格が下がったことで上昇局面となり90を突破。1991年の年平均である89.93以来、26年ぶりの高さであるとなったことが報じられました。

NASDAQが報じた今回の金銀比価は123.78で、この26年ぶりの高水準をさらに30ポイント以上上回るもの。ただし、過去の数字は年平均ですが、今回のものは一時的な記録である点には留意が必要です。


なお、過去の金銀比価は、紀元前3000年から紀元前2850年頃にエジプト第1王朝を創設したファラオ・メネスのころが2.5。紀元前1750年頃のバビロニアの王・ハンムラビのころが6。紀元前560年頃に即位したリュディア王国最後の王・クロイソスのころが13.33で、4世紀初頭のローマ帝国皇帝・“大帝”コンスタンティヌス1世のころは10.5でした。

1687年以降のデータについては「Measuring Worth」で閲覧が可能です。これによると、データ開始の1687年が14.94で、以降、19世紀半ばまでほぼ14~16の範囲内で推移したのち、1880年代から値が緩やかに上昇。1894年からは30台に突入し、1915年に40.48を記録していったん下がりますが、再上昇して1940年に過去最高の99.76を記録。第二次世界大戦後、1968年には18.29まで下がるものの、1990年代以降は2011年を除いて50を切らない水準となっていました。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
銀の価格変動に基づきテロ攻撃の増加を予測できるという研究結果 - GIGAZINE

1年強で価格が2倍になり金よりも高価になった貴金属「パラジウム」とは? - GIGAZINE

「富の不平等は必然的に生じる」と数理モデルで証明可能 - GIGAZINE

in メモ, Posted by logc_nt

You can read the machine translated English article here.