新型コロナウイルス流行拡大で「銃弾とサバイバル用品」が売れまくりだと全米ライフル協会が報告
アメリカ有数の圧力団体としても知られる銃製造業者や銃愛好家の団体である全米ライフル協会が、新型コロナウイルスによってマスク・消毒剤・トイレットペーパーだけでなく「弾薬とサバイバル用品」の特需が発生していると広報誌「アメリカン・ライフルマン」で発表しました。
American Rifleman | Coronavirus Fears Spur Sales of Ammo & Survival Gear
https://www.americanrifleman.org/articles/2020/3/5/coronavirus-fears-spur-sales-of-ammo-survival-gear/
オンラインで銃器・弾薬を販売するWidener’s Reloading & Shooting Supplyは、2月23日から25日にかけて自社サイトのトラフィックが99.7%増加し、売上が約2倍になったと報告。銃器・弾薬の売上の著しい増加はオンラインに限ったものではなく、ノースカロライナ州に店舗を持つMoney Quick Pawn and Gunsは、過去数カ月で拳銃とライフルの弾薬の売上が明らかに伸びており、特に2月の売上は記録的だったと報告しました。
弾薬の需要の急騰に関して、Widener’s Reloading & Shooting SupplyのJacob Long氏は「大勢のお客様が最悪のシナリオに備えたいと思っていることは明白です。多くのご家庭で、災害対策には弾薬の入手が含まれます」と回答。Money Quick Pawn and GunsのDanny Garcia氏は「何が目的なのかと伺うと、多くのお客様が新型コロナウイルスが流行する可能性と2020年アメリカ合衆国大統領選挙に向けての予備選挙のためだと語りました」とコメントしました。
一方、弾薬以外の需要も高まっているとBrownellsは報告。Brownellsでは、弾薬の売上よりも非常食とサバイバル用品の売上の増加が著しいそうです。
このような弾薬の需要の急騰によって予想される「弾薬不足」に対し、アメリカン・ライフルマンは「2013年のサンディフック小学校銃乱射事件に端を発する銃規制強化のときとは異なり、製造業は今回の需要の急騰を予測しており、供給量は十分である」とコメント。Garcia氏は「棚と貯蔵室が満杯になるほど在庫があります。弾薬の提供が途切れないように、追加発注も行っています」と述べ、BrownellsのRyan Repp氏も「弾薬と緊急物資の在庫に問題はありません」と語りました。
また、Widener’s Reloading & Shooting Supplyはアメリカ全土の中でもミシガン州からの注文は566%の増加を見せていると報告。ミシガン州に次いで、コネチカット州(390%増)、フロリダ州(383%増)、ケンタッキー州(304%増)、ニュージャージー州(241%増)が特に注文の多い地域となっています。
今回の特需は、特定の銃器・弾薬に限るものではないそうですが、Widener’s Reloading & Shooting Supplyはその中でも.223レミントン弾、5.56x45mm NATO弾の売上は2036%も増加したと報告。一方、.45ACP弾は295%、9x19mmパラベラム弾は210%の増加でした。
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