まるで魔法のようにフワリと空中へ浮かび上がる透明膜に映像を投影する最新装置のムービー
何も触れていないのに透明な膜がフワリと浮かび上がり、さらに浮かび上がった膜の上にプロジェクターで映像を投影するデモンストレーションのムービーが「まるで魔法」だと話題になっていました。
まじでこれ感動した。浮く瞬間まじで魔法みたい pic.twitter.com/X7SHzIFlO9
— Jotaro (@JotaroUT) October 22, 2019
ムービーは問題の透明膜を機械上にセットするところからスタートします。
以下の画像の赤枠部分に置かれているのが透明膜。透明膜の四隅にはビーズのような白い玉が付着しています。
システムが作動して、ライトが照射されると……
ふわり
何も触れていないのに透明膜が浮かび上がり、高度を保ち続けます。
透明膜は浮かび上がるだけではなく、水平状態から垂直状態に向きを変えました。透明膜の上には、ユーザーインターフェイスのソフトウェアと技術に関するシンポジウム(UIST)のロゴと、「UIST 2019」の文字が投影されています。
投影された映像は切り替えることも可能。ムービーでは「HELLO」の文字が透明膜上を動いていました。
透明膜がゆっくりと落ちていってムービーは終了。
このムービーは、2019年10月20日から10月23日にかけてアメリカのロサンゼルスで開催されたUIST 2019で発表された、イギリス・サセックス大学とスペイン・ナバーラ州立大学のチームが開発した「LeviProps」のデモンストレーションです。
LeviProps: Animating Levitated Optimized Fabric Structures using Holographic Acoustic Tweezers
https://dl.acm.org/citation.cfm?id=3347882
このムービーを投稿したJotaroさんによる、わかりやすい原理の解説が以下。
原理は?みたいなリプが多いので簡単に:
— Jotaro (@JotaroUT) October 23, 2019
これは超音波で定在波の節をうまいこと作ることで、発泡スチロールの玉ぐらい軽い物体を捕まえて浮かす手法をとってます。膜みたいなのはパリコレとかであるクッソ軽い生地。 pic.twitter.com/2MPrPMokwv
発表された論文には、「計算によって浮遊用の玉の位置を最適化して、浮かせる浮遊膜のサイズと安定性を向上させた」と記されています。LeviPropsは、浮かせた物体を6自由度(上下左右前後)で動かせるとのことです。
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