2019年09月05日 12時00分メモ

「世界で最も住みやすい都市」の2019年版発表、トップ10に日本の2都市がランクイン

by StockSnap

イギリスの経済紙である「エコノミスト」の調査部門「エコノミスト・インテリジェンス・ユニット(EIU)」が、2019年度版「世界で最も住みやすい都市ランキング」を発表しました。さまざまな要素を考慮して決められたトップ10には、日本からも東京と大阪がランクインする結果となっています。

Vienna remains the world’s most liveable city - Daily chart
https://www.economist.com/graphic-detail/2019/09/04/vienna-remains-the-worlds-most-liveable-city

World's most liveable cities: Vienna's win leaves Sydney and Melbourne in a spin | Australia news | The Guardian
https://www.theguardian.com/australia-news/2019/sep/04/worlds-most-liveable-cities-viennas-win-leaves-sydney-and-melbourne-in-a-spin

EIUが毎年発表している世界で最も住みやすい都市ランキングは、世界140都市の住みやすさを最高100点のスコアで評価してランキング付けするというもの。評価対象となるのは安定性(25％)、ヘルスケア(20％)、文化と環境(25％)、教育(10％)、インフラ(20％)の5項目に分類される30の要素で、社内のアナリストや地元の協力者によってスコア付けされるとのこと。

2019年に発表された結果で住みやすい都市ランキング1位の座に輝いたのは、オーストリアの首都であるウィーンでした。ウィーンは2018年のランキングで、それまで7年連続で1位だったオーストラリアのメルボルンから1位を奪い、2年連続での1位となりました。

99.1点という高いスコアを記録したウィーンは、優れた文化や芸術を持っていることに加え、治安がいいという点でも高い評価を受けています。2004年にアメリカ・ニューヨークからウィーンに移住したルーシー・シューリー氏は、「ウィーンが私に生き方を教えてくれました」「ウィーンは静かで清潔で文化的に豊かで、アメリカやヨーロッパの他の都市では感じたことがないほど安全です」と述べています。

by Luca Sartoni

そして2位にランクインしたのは前年に引き続きオーストラリアのメルボルンで、3位は同じくオーストラリアのシドニーがランクイン。日本からは4位に大阪が、7位に東京がランクインしています。ランキングトップ10の都市は以下の通り。

1位：オーストリア・ウィーン
2位：オーストラリア・メルボルン
3位：オーストラリア・シドニー
4位：日本・大阪
5位：カナダ・カルガリー
6位：カナダ・バンクーバー
7位：日本・東京
7位：カナダ・トロント(東京と同点)
9位：デンマーク・コペンハーゲン
10位：オーストラリア・アデレード

by Médéric

トップ10にランクインした国々はオーストリアとオーストラリア、日本、カナダ、デンマークの5カ国。他にもヨーロッパ諸国は高い評価を受けており、スイスのチューリッヒが11位、ドイツのフランクフルトが12位、スイスのジュネーヴが14位にランクイン。

一方、アメリカのトップはハワイ州のホノルルで22位、「黄色いベスト運動」といわれる政府への抗議活動が活発なフランスのパリは、前年より評価を6つ下げて26位でした。

また、世界的な大都市として知られるイギリス・ロンドンは48位、アメリカ・ニューヨークは58位という結果となっています。世界有数の大都市でありながらランキングが高くない理由については、インフラのスコアが低く、犯罪やテロのリスクが高いことが影響しているとのこと。EIUによると、全体で27の都市が前年よりもスコアを上昇させている一方、前年よりスコアを下げた都市は15。全体的に見ると、世界の都市はより住みやすくなっているといえます。