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スタバ店員からカップに「ISIS」と書かれたイスラム教徒が法的措置の検討へ

by Adrianna Calvo

海外のスターバックスでは店員が注文を受けた際にカップに注文者の名前を書き、商品を手渡す時に名前を呼ばれるスタイルが多く取られています。アメリカ・フィラデルフィアのスターバックスではイスラム教徒の客のカップにテロ組織の名前「ISIS」が書かれていた出来事があり、客である男性は法的措置を検討中だと報じられています。

Starbucks employee writes 'ISIS' for 'Aziz' in Philadelphia - The Washington Post
https://beta.washingtonpost.com/business/2019/08/30/man-islamic-dress-told-starbucks-employee-his-name-was-aziz-she-put-isis-cup/

A Philly Starbucks wrote ‘ISIS’ on a Muslim man’s cup
https://www.inquirer.com/news/starbucks-islamophobia-muslim-bigotry-racism-philadelphia-20190830.html

Man considering legal action after Starbucks employee labels drink 'Isis' | Business | The Guardian
https://www.theguardian.com/business/2019/sep/01/niquel-johnson-starbucks-philadelphia-legal-action

フィラデルフィア在住のNiquel Johnsonさんは2019年8月25日(日)にスターバックスでドリンクを3杯注文し、自分自身のイスラム名である「Aziz(アジーズ)」を名乗りました。Johnsonさんは25年間Azizという名前を使っており、問題が起こったスターバックスには何度も訪れたことがあったとのこと。


いつもであれば商品を受け取る際にはAzizという名前が呼ばれるところですが、その日はなぜか名前ではなくドリンクの種類が呼ばれたとJohnsonさんは述べています。そして受け取ったカップにはAzizという名前ではなく、テロ組織を意味する「ISIS」という文字が記されていたそうです。

以下が実際にJohnsonさんが撮影したスターバックスのカップ。


Johnsonさんは名前について全く気づかず、飲み物をテイクアウトして本屋に入った時に、友人に指摘されて初めて気がつきました。「ショックを受けたし、怒りもわいてきました。自分は差別されたのだと感じました」とJohnsonさんは語っています。

この出来事についてJohnsonさんがSNSに投稿するとまたたく間に情報が拡散されました。類似のケースの多くはここで話が終わるのですが、Johnsonさんの場合はまだ話が続きます。出来事から4日後、Johnsonさんの元にスターバックスから「AloraというJohnsonさんのめいと話すことによって事態は解決した」と連絡があったのですが、JohnsonさんにAloraという名のめいは存在しないとのこと。

スターバックス広報のReggie Borges氏は「調査の結果、私たちはこの一件が差別や犯罪ではないと信じています。お客様が言ったAzizという名前を、バリスタは間違って書きました。私たちはJohnson氏に連絡を取り、この間違いについて謝罪しました」と発表しています。しかし、スターバックスが発表した「Aloraという名のめいに謝罪を伝えた」という事実は存在せず、謝罪の電話で交わしたやりとりの証拠もありません。

by TR

その後、スターバックスのフィラデルフィアを統括するBrian Dragoneさんから連絡を受け、Johnsonさんは「Aloraという名前のめいはいない」「本当のめいは幼すぎて会話できない」ということを伝えました。Dragoneさんは「なぜこんなことになったのかわからない」とJohnsonさんに説明。しかし、Johnsonさんがスターバックスに送った苦情メールには「Aziz」と書かれていたにも関わらず、謝罪の電話の時にDragoneさんはAzizを「Azese」だと勘違いしていたとのこと。

名前の書き間違いの一件だけでなく、その後の対応も含めてJohnsonさんは不快感を示している様子。Johnsonさんはスターバックス側の情報はスタッフによって作られたものだと考えており、「もうこの時点では単純な謝罪だけで問題を解決することはできません。私は差別されたと感じていますし、今までのところ、謝罪らしい謝罪はありません」と語っています。

フィラデルフィアのスターバックスでは過去に「トイレを使わせて欲しい」と頼んだ黒人男性が通報され警察に現行犯逮捕されるという事態が起こっていました。当時、スターバックスは8000店舗の従業員に対して「無意識の偏見」についての講習を行っており、Johnsonさんの一件は、この事件よりも軽視されているようにも取れます。

スタバが商品を購入していなくても座席やトイレを利用できるようにすると発表 - GIGAZINE


なお、Johnsonさんはこの一件について法的措置を考えている、と語っています。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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