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Nintendo Switchの新モデルは消費電力が40~50%も削減しバッテリー持続時間が大幅に改善


任天堂は据え置き型のゲーム機としても携帯型のゲーム機としても使えるNintendo Switchの、携帯モードに特化した小型軽量型モデル「Nintendo Switch Lite」を2019年9月20日(金)に発売します。Nintendo Switch Liteの登場に合わせて、Nintendo Switchはバッテリー持続時間がかなり長くなる新モデルがひそかに登場します。このちょっとしたアップデートについてVentureBeatがまとめています。

どっちのSwitch?|Nintendo Switch|任天堂
https://www.nintendo.co.jp/hardware/switch/compare/index.html#battery

Updated Nintendo Switch uses 40% less energy | VentureBeat
https://venturebeat.com/2019/08/21/new-nintendo-switch-energy-efficient/


任天堂の公式サイトの情報によると、現行モデルのNintendo Switchのバッテリー持続時間は約2.5~6.5時間となっていますが、新モデルは約4.5~9時間と長くなっています。なお、Nintendo Switch Liteのバッテリー持続時間は約3~7時間です。


海外ゲームメディアのDigital Foundryが独自に新旧のNintendo Switchのバッテリー動作を調査したところ、新モデルのNintendo Switchは旧モデルよりも消費電力が40~50%程度少ないことが判明しています。

The New Nintendo Switch Review: 'Mariko' Tegra X1 Tested In Depth! - YouTube


Digital Foundryの調査によると、旧モデルの消費電力が11~14W程度であるのに対して、新モデルは6~9W程度しかないそうです。なお、Digital Foundryは専用ドックにつないだACアダプタとコンセントの間に消費電力を測定するワットメーターを挿してテストしています。VentureBeatは「携帯モード時であっても同様の消費電力が予想される」と記しています。


この消費電力の違いを生み出しているのは、Nintendo Switchの心臓部に採用されているNVIDIA製のTegra X1プロセッサです。任天堂は新モデルでこのTegra X1プロセッサに大きな改善を加えているとのこと。旧モデルのTegra X1プロセッサは20nmプロセスで製造されていますが、新モデルでは16nmプロセスで製造されています。製造プロセスが微細化することでプロセッサを構築するトランジスタのサイズは小さくなり、その結果、消費電力も低下し、熱の発生量も少なくなります。

つまり、同じゲームをプレイするとしても、新モデルのTegra X1プロセッサを採用したNintendo Switchの方が消費電力が少なくなります。トランジスタの発熱量が少ないため、冷却ファンを作動させる必要性も少なくなり、「より大きなバッテリー用のスペースを確保するためにヒートシンクを小さくすることも可能になる」とVentureBeatは指摘しています。ただし、新モデルのNintendo Switchではそういった変更は行われていないとのこと。

新モデルのNintendo Switchでは消費電力が低下しているわけですが、「旧モデルと同じ消費電力で動作すればCPUやGPUのパフォーマンスを向上させることもできる」とのこと。ただし、任天堂はそういった方法を取っていない模様。つまり、新しい16nmプロセスで製造されたTegra X1プロセッサの改善ポイントは、ほぼすべてバッテリー持続時間の改善に費やされているというわけ。


その結果、Nintendo Switchの新モデルは過去のゲーム機の中でも最も優れたバッテリー持続時間を有すこととなったとVentureBeatは指摘しています。ニンテンドー3DSやPlayStation Vitaといった携帯ゲーム機のバッテリー持続時間は以下の通り。

Nintendo Switch(旧モデル):2.5~6時間
ニンテンドー3DS:3~5時間
Newニンテンドー3DS:3.5~6時間
Newニンテンドー3DS LL:3.5~7時間
PlayStation Vita:3~5時間
Nintendo Switch(新モデル):4.5~9時間
Nintendo Switch Lite:3~7時間

VentureBeatはNintendo SwitchのTegra X1プロセッサが改良されたことから、「将来的にNintendo Switchがパフォーマンスや解像度を向上させる可能性がある」と指摘。Tegra X1プロセッサの製造元であるNVIDIAはGPUの効率を常に改善しており、ワットあたりのパフォーマンスも競合他社を大きく引き離しています。新モデルとなるNintendo Switchのバッテリー持続時間が4.5~9時間であることを考えると、12nmプロセスで製造された新しいプロセッサがNintendo Switchに採用された際に、よりパフォーマンスの優れた「Nintendo Switch Pro」なるものが登場しても不思議ではないとVentureBeatは予想しています。

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in ハードウェア,   動画,   ゲーム, Posted by logu_ii

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