Googleが500億円超で買収したDeepMindの共同設立者が休職中であることが明らかに
Googleが500億円超で買収した人工知能(AI)開発企業が「DeepMind」です。そのDeepMindを2010年にデミス・ハサビス氏と共に設立したムスタファ・スレイマン氏が、休職中であることが明らかになりました。
Google DeepMind Co-Founder Mustafa Suleyman Placed on Leave - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2019-08-21/google-deepmind-co-founder-placed-on-leave-from-ai-lab
DeepMindは2016年にヘルスケア分野の研究に取り組むために、100人規模の組織としてDeepMind Healthを設立。同部門はイギリスの医療部門向けに、医師が急性腎障害を発症するリスクのある患者を特定するためのモバイルアプリ「Streams」を開発しました。
しかし、2017年7月に同プロジェクトでDeepMindのパートナーとして開発を協力してきたロイヤル・フリー病院が、DeepMindに160万件分の患者情報を不正に提供していたことがデータプライバシー関連機関により明らかになり、スレイマン氏は公式に謝罪しています。
病院患者160万人の医療データが今やGoogleに握られていると権利団体が警鐘を鳴らす - GIGAZINE
その後、2018年後半にGoogleがStreamsを作成したチームをGoogle傘下の「Google Health」に統合することを発表。その結果、DeepMindのヘルスケア分野の研究部門は完全に棚上げ状態となり、スレイマン氏は自身が主導するチームを失うこととなっていました。その後、スレイマン氏はAIに関連する倫理問題を検討するためにGoogleが設立した外部専門家パネルの一員となり、特定のプロジェクトを審査する役割を担っていたそうです。
DeepMindの広報担当者は「ムスタファ氏は10年の忙しい時間を経て、現在は休職中となっています」とスレイマン氏の休職について語っています。なお、広報担当者はスレイマン氏が休職した理由については説明していません。Bloombergはスレイマン氏にコメントを求めたそうですが、返答は得られなかったそうです。
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