「MacBook Air」の最新モデルはSSDの読み込み速度が35%も低下していることが判明
2019年7月9日に詳細が発表された2019年モデルのMacBook Airは前年モデルに比べてSSDの読み込み性能が大幅に下がったことが、フランスのApple関連情報サイトのConsomacのレビューにより明らかになりました。
Consomac : Des SSD moins rapides dans les MacBook Air de 2019
https://consomac.fr/news-10886-des-ssd-moins-rapides-dans-les-macbook-air-de-2019.html
The new, cheaper, MacBook Air includes ~35% slower SSD compared to 2018 model - 9to5Mac
https://9to5mac.com/2019/07/15/cheaper-macbook-air-cheaper-ssd/
2019年モデルのMacBook Airは、周囲の環境に合わせて発色を変えるTrue Tone対応Retinaディスプレイを新たに搭載しつつ、価格は13万4800円だった2018年版MacBook Airより1万5000円も値下がりしています。
しかし、この価格設定の裏で、SSD性能が大幅に下がっていることがベンチマークテストにより判明しました。
以下の画像は、ストレージ容量256GBの2019年モデルのMacBook Airのベンチマークテストの結果です。Blackmagic Disk Speed Testを使用したSSDの速度テストの結果、書き込み速度は1007.1MB/sで、読み込み速度は1319.7MB/sとなっていることが分かります。
さらに、同じストレージ容量のMacBook Air 2018年モデルでテストしたところ、書き込み速度は920MB/sで、読み込み速度は2GB/sだったとのこと。つまり、書き込み速度は若干速くなったものの、読み込み速度は約35%も遅くなっているという結果になりました。さらに、ストレージ容量が128GBのモデルをテストしたところ、読み込み速度は256GBのモデルとほぼ同じだったものの、書き込み速度は500MB/sと半減していました。
ベンチマークテストの結果をまとめると以下のとおりとなります。
MacBook Air | ストレージ容量 | 書き込み速度 | 読み込み速度 |
2019 | 256GB | 1GB/s | 1.3GB/s |
2019 | 128GB | 0.5GMB/s | 1.3GB/s |
2018 | 256GB | 0.92GB/s | 2GB/s |
SSDの読み込み性能は低下しましたが、Consomacは全体的なパフォーマンスについて「非常に快適で、MacBook Airの平均的な用途からすれば十二分な性能を確保している」と結論しており、大半のユーザーはSSDの性能低下に気づきもしないだろうと述べています。また、性能を追求したい人に対しては、SSDの書き込み速度が128GBモデルの2倍も高速な256GBモデルを選択することを推奨していました。
Apple関連のニュースメディアである9to5Macも「前年モデルからの大幅な値下げを勘案すると、SSD性能の妥協はおおむね正当なトレードオフでしょう」と評価。また、PCの性能はストレージだけでなく、CPU・GPU・RAMに大きく影響されるため、「SSDの読み込み速度が35%低下したからといって、パフォーマンスが35%低下するということではありません」との見方を示しています。
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