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M2搭載MacBook Airの256GBモデルは「SSDの転送速度がM1搭載MacBook Proより遅い」という指摘

by The Verge

2022年7月15日(金)に発売されたAppleの新しいMacBook Airの256GBモデルについて、SSDの読み書きの速度がM1搭載MacBook Proに大幅に劣るという検証結果が報告されています。MacBook ProはNAND型フラッシュメモリを2つ搭載しているのに対し、MacBook Airは1つしか搭載していないのが原因だとされています。

Will the M2 MacBook Air be Disappointing? UPDATED Buyer Guide! - YouTube


M2 MacBook Air takes performance hit with slower SSD on base model
https://9to5mac.com/2022/07/14/m2-macbook-air-slower-ssd-base-model/

Apple MacBook Air M2 (2022) review: a whole new Air-a - The Verge
https://www.theverge.com/laptop-review/23207440/apple-macbook-air-m2-2022-review

MacBook Air M2 review (2022): Apple’s near-perfect Mac | Engadget
https://www.engadget.com/macbook-air-m2-review-2022-130040098.html

YouTubeチャンネルのMax Techなどが検証したところによると、M2搭載MacBook Air 256GBモデルの読み取り速度および書き込み速度は、M1搭載MacBook Pro 256GBモデルよりも大幅に低下していたとのこと。


この理由はSSDのNAND型フラッシュメモリ搭載数の違いにあり、M1搭載MacBook Proは128GBのチップ2つで処理しているのに対し、M2搭載MacBook Airは256GBのチップ1枚で処理しているとのこと。2枚で並行して処理を行う前者の方がより高速な処理速度を実現できると、Max Techは述べています。なお、512GBモデルは複数のチップを備えているため、処理速度の低下は確認されていないとのこと。

処理速度低下についてはM2搭載MacBook Proでも同様の問題が報告されており、この時Max TechはM1搭載MacBook Proの読込速度が2900MB/s、書き込み速度が2215MB/sだったのに対し、M2搭載MacBook Pro 256GBモデルは読み取り速度が1446MB/s、書き込み速度が1463MB/sだったと報告しています。

Appleの広報担当者はこの問題に言及し、「M2の性能向上により、新しいMacBook Airと13インチMacBook Proは強力なM1チップを搭載したMacラップトップと比べても驚くほど高速です。これらの新しいシステムではより高密度の新しいNANDを採用し、1つのチップを使って256GBのストレージを実現しています。256GB SSDのベンチマークでは前世代と比較して違いが見られるかもしれませんが、実際の性能は高速です」と述べました。

by Max Tech

M2搭載MacBook Airに見られる他の問題点として、The Vergeは熱処理の問題を挙げています。The Vergeがベンチマークテストを行ったところ、持続的な作業負荷という観点において、M2搭載MacBook AirはM2搭載MacBook Proよりも約25%性能が低下したとのこと。M2搭載MacBook Proは冷却ファンを搭載して発熱を抑制していますが、M2搭載MacBook Airはファンレス設計で内部の電力消費を抑えることで熱を処理しているため、このような結果になったそう。The Vergeは「M2搭載MacBook Airののファンレス設計は通常の作業には最適で、静かなコンピュータを実現しますが、より激しい作業ではシステムの足かせになります」と述べました。

なお、M2搭載MacBook Airは前述のSSDの問題を除くほぼすべての観点において、M1を搭載した機器より高速なパフォーマンスを実現しているとのこと。M2搭載MacBook Proよりもベンチマークテストの結果は悪いものの、通常の作業において過剰な発熱などの問題が発生することはなく、ネットサーフィンやビデオ通話、動画視聴などにおいて十分な能力を備えているとThe Vergeは評価しています。

写真や動画の編集など高度な処理をたまにしか行わないのであれば、薄型や軽量化が図られ、画面やウェブカメラが改善されたM2搭載MacBook Airを選ばない理由はないとのことですが、プロの動画編集、多くのコーディング作業など集中的な作業を必要とする場合、M2搭載MacBook Proの方が適しているかもしれないとのことです。

Engadgetも高度な処理においてはパフォーマンスを下げなければいけない点を指摘しつつ、クアッドスピーカーから発せられる音のよさ、電源用のMagSafeコネクタ搭載でUSB Type-Cポートが1つ自由に使えること、ベンチマークテストでバッテリーの実使用時間が16時間30分に達したことなどを良い点と評価しました。

by Devindra Hardawar / Engadget

また、Gizmodoは「ノッチが気になる人はいるかもしれませんが、ベゼルがわずか5mmにまで薄くなったので、印象的な13.6インチを体験できます」と評価。PCMagは「500ニトのLiquid RetinaディスプレイはこれまでのAirで見たものよりも明るく大胆で、印象的なディスプレイです」と評価しました。

M2搭載MacBook Airの価格は256GBモデルが税込16万4800円で、512GBモデルが税込20万8800円です。

M2搭載MacBook Airを購入 - Apple(日本)
https://www.apple.com/jp/shop/buy-mac/macbook-air/m2%E3%83%81%E3%83%83%E3%83%97%E6%90%AD%E8%BC%89

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in ハードウェア, Posted by log1p_kr

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