156万回再生された史上最高のテニスプレーヤーこと「ロジャー・フェデラーへの73の質問」
プロテニスプレーヤーであるロジャー・フェデラー選手は、1世紀を超えるテニス史で築かれた数々の記録を塗り替えてきたことから、史上最高のテニスプレーヤーとの呼び声も高い人物。そんなフェデラー選手に密着し73もの質問を投げかけたムービーをファッション誌VogueのYouTubeチャンネルが投稿し、記事作成時点で156万回以上も再生される注目を集めています。
73 Questions With Roger Federer | Vogue - YouTube
ムービーは、ウィンブルドン選手権を2日後に控え、練習に余念がないフェデラー選手の様子からスタートします。
最初の質問「今回のトーナメントをどう捉えていますか?」に対し、フェデラー選手は「ウィンブルドンにまた訪れることができてとても良い気分だよ。私はこの場所が大好きだからね」とリラックスした様子を見せてくれました。
「完ぺきなサーブを見せてくれませんか?」という無茶ぶりに、「サーブはトスにかかってるんだ」と、サーブの構えをとるフェデラー選手。
「トスしたらあとはジャンプして……」
「うまくコートに入るのを祈るだけ」とのこと。
得意技はフォアハンドのスライスだというフェデラー選手は、「ラケットに愛着はありますか?」という質問に「もちろん。自分の腕の延長みたいなものだよ」と答えました。
ウィンブルドン選手権について尋ねられたフェデラー選手は、センターコートでのプレーについて、「センターコートでプレーするという多くのテニス選手の夢が叶う場所」と答えています。
家族はフェデラー選手を「ロッジ」あるいはスイスドイツ語風に「ロッジー」と呼ぶとのこと。スイス出身のフェデラー選手は「あなたにとって一番スイスらしいことは?」と聞かれて「実は、私はかなりのチョコレート中毒なんだよ」と教えてくれました。
スイスドイツ語・ドイツ語・英語・フランス語を操るフェデラー選手が、一番お気に入りだという言葉がフランス語の「Allez」で、「頑張れ」という意味です。スイスドイツ語で「さあ来い」という意味の「Chum Jetze」もよく使うとのこと。
フェデラー選手の母親はテニスコーチでしたが、フェデラー選手のコーチングはほとんどせず、唯一フェデラー選手がもらったアドバイスは「コート内でボールを2回バウンドさせてはダメ」というもの。そんなフェデラー選手は、そばにいたボールボーイとボールガールの子どもたちに「大きな夢を見なさい」とアドバイスしていました。
インタビューは競技場内のプライベートエリアに場所を変えつつ続行。「今まででテニスをプレーした場所の中でも特にクレイジーな場所は?」という質問に……
フェデラー選手は「ユングフラウヨッホかな」と答えました。ユングフラウヨッホとはスイスにある山地のことです。
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もっとも、「一番はやっぱりウィンブルドンのセンターコートだ」とのこと。
プライベートエリアには、今年のウィンブルドン選手権の優勝者に贈られる予定のトロフィーが飾られていました。フェデラー選手はガラスケースに手を触れながら、「美しいね。近いようで、とても遠い……」とつぶやきました。
自宅にある巨大なトロフィー専用キャビネットには無数のトロフィーが飾られているそうですが「もうひとつ分くらいのスペースは確保してあるよ」とジョークを飛ばすフェデラー選手。
しかし、歴代優勝者の名前が刻まれたボードにずらりと並んだフェデラー選手の名前を見ると、あながち冗談でもないように聞こえます。
「ウィンブルドンで優勝したのは、通算9回でしたっけ?」ととぼけるインタビュアーに、8回だと訂正しつつも「9というのは良い響きだね」とほほえむフェデラー選手。
2019年ウィンブルドン選手権の開催期間は2019年7月1日~14日で、大会が終わる頃には一番下の行にフェデラー選手の名前が追加されているかもしれません。
さらに、フェデラー選手が案内してくれる先には……
広々としたテニスコートがありました。この場所こそ、世界中のテニス選手が夢に見るセンターコートです。
感慨深げに芝生を歩くフェデラー選手は、「頼むぞ、ロッジ。全力を出して、そして楽しもう」と自分にいい聞かせています。
「これからサーブするという瞬間、静寂の中に響く、せき払いの音……」
「そしてポイントを取った時に湧き上がる観客」と、これまでインタビュアーが矢継ぎ早に質問していたのとは打って変わって、堰を切ったように語り始めるフェデラー選手。
「一番恐れている選手は?」との質問には「ラファ・ナダル」とラファエル・ナダル選手の愛称で答えます。
「一番好きな選手は?」という質問の答えも「ラファ・ナダル」
「もう一度プレーしてみたい選手は?」という質問には「デル・ポトロ選手かな」と答えました。ポトロ選手は2009年の全米オープン男子シングルスでフェデラー選手を下しています。
「あなたが『火と氷の戦略』と呼ぶ戦略の意味とは何ですか?」という質問には「まず、体の中で火が燃えているようにして、あらゆるマッチに食らいついていきます」
「しかし、ここぞという時には血管に冷水が流れているように冷静になり、とても落ち着いています。これが火と氷の戦略です」と話しました。
インタビュー終了後にはサプライズで、フェデラー選手と個人的な親交のあるVOGUEの編集長アナ・ウィンター氏によるメッセージが場内放送で流れます。「こちらアナ、ウィンブルドンで頑張ってね」というというウィンター氏に、フェデラー選手は「ありがとう!」と返していました。
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