美少女を召喚して剣と魔法で戦う1人プレイ可能な対戦カードゲーム「Blade Rondo Grim Garden」レビュー
剣と魔法のゴシックファンタジーの世界で戦う対戦カードゲーム「Blade Rondo」の独立拡張版が「Blade Rondo Grim Garden」です。パッケージやカードに描かれた美少女の魅力的なイラストもさることながら、本来2人いないと遊べないはずの対戦カードゲームが1人でも楽しめるというゲームシステムが特徴で、拡張版でありながら単体でも遊べるとのことで、実際にプレイしてみました。
Blade Rondo Grim Garden | Domina Games
https://www.dominagames.com/grimgarden
「Blade Rondo」の基本セットについては以下の記事でレビュー済み。
7本の剣で美少女と戦う1人プレイ可能な本格対戦カードゲーム「Blade Rondo」レビュー - GIGAZINE
◆パッケージと内容物
Blade Rondo Grim Gardenのパッケージはこんな感じ。
プレイ人数は1~2人、プレイ時間は10~20分、対象年齢は8歳以上が想定されています。
内容物は説明書、ボード2枚、3色の10面サイコロ×2セット、ライフストーン2つ、カード65枚。
カードは、呼吸法カードと……
剣カード
そしてイデアカードの3種類。イデアカードはソロプレイで用いるカードで、前作「Blade Rondo NightTheater」とカードの裏面のデザインが変わっています。
◆2人対戦プレイをやってみた
まずは「アナログゲームはほとんどやったことがない」という編集部員と初心者向けのルールで対戦することに。説明書で指定されている剣カード10枚を2セット用意し、プレイヤーに配ります。
各プレイヤーは各プレイヤーは配られた剣カード10枚から7枚をランダムに選び、手札とします。
そして、ボードに10面サイコロとライフストーンを配置し、最初は0で表示します。10面サイコロは振るのではなく、それぞれATTACK(攻撃力)、VOLTAGE(ボルテージ)、DEFFENCE(防御力)の数値を表すメーターの役割を果たします。ライフストーンはプレイヤーの体力を示すもので、最大値は15。相手からの攻撃を受けて0になってしまうと敗北となります。
呼吸法カードのうち、攻撃力を上げる「加熱法」と防御力をあげる「加護法」を1枚ずつ手元に置き、じゃんけんなどで先攻・後攻を決めたら準備完了。
プレイヤーは手番になったら、まずボード中央のボルテージの数値を1だけ上げます。ボルテージはプレイヤーの行動力を表すもの。
カードを使うためには、左上に書かれたコストを支払う必要がありますが、ボルテージはターン毎に支払えるコストの上限となります。例えば以下の場面では、1のボルテージを使って「加熱法」のカードを使い、攻撃力を1上げているところ。自分の攻撃力から相手の防御力を差し引いた分が、相手に与えるダメージとなります。
またこの「因果検閲のサファイア」はコスト1のレスポンスカードで、「その攻撃であなたが最初に受けるダメージを1にする」という効果があります。「L」というマークが記されたカードは一度使うと場から排除されてしまいますが、相手の攻撃を1回だけほぼ無力化するなどの強力な効果を発揮します。
このカードはコスト1を支払うことで、場に1枚伏せておくことができ、相手の攻撃に合わせて発動することができます。
一方、カードゲームに慣れていないという編集部員は着々と攻撃準備を整えます。ボルテージ4の状態で、まずはコスト1を支払って「加熱法」で攻撃力をアップ。
そして、コスト2を支払って「紋章剣」を使用。このカードは、物理攻撃を行うと同時に、ターン終了時まで青い紋章のついたカードのコストを1減らすという効果を持ちます。
そこで、右に青い紋章が描かれた「ルミノブーケット」を使用。本来はコスト1のカードですが、「紋章剣」の効果でコスト0で発動します。効果は魔法攻撃で、相手の防御力に関係なく1のダメージを与えるというもの。
最後に残りのコスト1で加護法を使い、防御力をアップ。カードの連携を考えたスムーズなコンボに「本当にカードゲームを遊ぶのは初めてなの?」という悲鳴が相手から上がります。
さらに別のターンで初心者の編集部員は、後攻のプレイヤーが一度だけ使うことができる「鼓動法」を使用。この鼓動法も「L」マークがついているのでバトル中に1度しか使えません。なお、効果は「使用したターンの間だけコストを1つ多く使える」というもの。
ボルテージの数値は6ですが、鼓動法の効果によって最大7までコストを使うことが可能となりました。そこで、ボードゲーム初心者な編集部員は加熱法で攻撃力を上げた後、攻撃力2倍の物理攻撃を出せる「重撃剣」で相手に攻撃。
相手はあらかじめ伏せていた「因果検閲のサファイア」を発動し、ダメージを1に抑えますが……
次のターンで再び攻撃され、なすすべもなく体力が尽きて敗北。カードの連携とコンボを考えることで、初心者でも白熱した戦いを繰り広げることができます。
◆ソロプレイをやってみた
対戦カードゲームであるBlade Rondo Grim Gardenは、1人でプレイすることも可能。1人でプレイする場合は、対戦相手はイデアカードが務めることになります。まずは裏面に書かれている「LEVEL 1」「LEVEL 2」「LEVEL 3」でイデアカードを分けて配置します。
まずは剣カードの中からレスポンスカード4種類×2枚=計8枚だけを取り出し、そのうち4種類1セットを「護石」として手元に配置し、残り1セットは脇に置いておきます。
あとは2人対戦と同じように準備を行います。
ソロプレイは全部で5戦。まずはLEVEL1のイデアカードをめくります。カードの左上に書かれているのが、そのイデアの攻撃力と防御力なので、もう1枚のボードを使って表示します。
イデアが動き出すのは、右上に書かれている数字が示しています。例えば以下の場合だと、プレイヤーの3ターン目が終了すると「蜜月のぶどう娘 アネット」が動き出し、カード下部に書かれている行動すべてを毎ターンを行います。「蜜月のぶどう娘 アネット」はライフを回復しながら物理攻撃と魔法攻撃を仕掛けてくる特攻型なので、動き出すまでに物理攻撃を防ぐために防御力を高めておく作戦に出ます。
そして、十分にボルテージが貯まったら、2人対戦の時に猛威を振るった重撃剣を発動し、攻撃を繰り返します。15ポイントあるイデアの体力を0にすることで、撃破成功となります。
イデアを倒すと、倒したイデアをゲットするか、あるいは山札から剣カードをゲットするかを選択可能です。また、イデアを倒すたびにプレイヤーの攻撃力・ボルテージ・防御力・体力は初期状態に戻り、使った剣カードも場から排除されたもの以外は回収できます。
1戦目、2戦目と勝ち進み、3戦目はついにLEVEL 2のイデア「水の統括者 シフルヴァティ」との対戦。1ターン後に動き出し、毎ターンに攻撃力が1ずつ上昇するというかなりやっかいな相手です。
プレイヤーの体力がどんどん削られていきますが、ライフを回復できる「満ち溢れるキャロル」を使い……
何度もお世話になっている、超強力な重撃剣を発動。
ギリギリではありましたが、なんとかLEVEL 2のイデアを撃破することができました。ソロプレイモードは1人用で、人間が相手ではありませんが、カードの効果や発動のタイミングをよく考えないとあっという間にピンチになってしまう難度に調整されていて、かなりの歯ごたえがあります。
実際にプレイしてみると、最初のBlade Rondoよりもさまざまな効果のカードが増えたことで、ゲーム性に深みが増した印象。カードの連携を考えて相手に攻撃をたたみかけるようなコンボがキレイに決まった時の快感はかなりのもの。ルールが少し複雑化した分、「これはどういう意味?」「この場合はどのタイミングで効果が発動されるのか?」と説明書だけではカバーしきれないような細かい解釈も求められることもあったので、公式サイトやTwitterの公式アカウントで行われている解説や質疑応答をチェックするのがオススメ。なお、アナログゲームをほとんどやったことがない編集部員でも1、2回のプレイでルールを把握することができたので、初心者でも気軽に遊ぶことができます。
Blade Rondo Grim Gardenでは新しく「コイン」の概念が追加されているのですが、実際にプレイしていても使う場面がほとんどなく、遊んでいてもほとんど必要性を感じられませんでした。ただし、コインはカードの発動効果の条件分岐にも関わっているので、これまでのBlade Rondoシリーズのカードと混ぜて遊ぶことで、戦略がより幅広くなることも十分期待できます。
Blade Rondo Grim GardenはAmazon.co.jpで、税込2672円で取り扱われています。
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