あなたの「好きな人のタイプ」は本当に存在するのか?
by OmarMedinaFilms
「あの人はカッコいいけどタイプじゃない」「あの子は自分のタイプだ」といった風に、人にはそれぞれ「好きな相手のタイプ」が存在するとされています。そんな好みのタイプが実際に存在するのかどうかを、トロント大学の研究者らが調査しています。
Consistency between individuals' past and current romantic partners' own reports of their personalities | PNAS
https://www.pnas.org/content/early/2019/06/04/1902937116
Relationships: yes, you do have a type – and it's likely to be your ex, new study suggests
https://theconversation.com/relationships-yes-you-do-have-a-type-and-its-likely-to-be-your-ex-new-study-suggests-118532
人それぞれに好みのタイプが存在するという説は広くささやかれていますが、これまで本当に人々が特定のタイプの人を好きになるのかどうかという点は、あまり調査されてきませんでした。そこでトロント大学の研究チームは、ドイツで縦断的に行われたファミリーパネル調査のデータを用いた分析を行ったとのこと。
調査では1万2000人を超える参加者らが自分の性格についてのアンケートに回答し、「ビッグ・ファイブ(5因子モデル)」と呼ばれるモデルに基づいた5つの性格特性「Neuroticism(神経質)」「Extraversion(外向性)」「Openness to Experience(開放的)」「Agreeableness(調和性)」「Conscentiousness(勤勉さ)」によって性格を判断されました。研究チームはこのアンケートに回答した人物の追跡調査を行い、回答者が付き合っているパートナーに対して同じ性格調査を実施しました。
およそ9年間にわたる調査の結果、研究者らは現在のパートナー以外にも過去に別のパートナーを持っていた経験のある332人から、性格アンケートの回答を得ることができたそうです。332人は自身の性格についてだけでなく、過去に付き合っていた別のパートナーについても、どのような性格だったのかを判断するためのアンケートに回答したとのこと。
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回答者が過去のパートナーの性格について答えた内容から、現在のパートナーと過去のパートナーは似た性格を持っている傾向が強いことが判明しました。過去と現在で共通の性格を持つパートナーと付き合っている点から、人には性格に関する「好みのタイプ」が存在するといえます。なお、調査によるサンプルサイズはファミリーパネル調査から大幅に減少したものの、研究チームは回答から有意な結果を得ることができたとしています。
また興味深いことに、「好みのタイプの性格」は自分自身の性格と似ていることも判明。好きな相手と一緒にいると心が安らいだり、お互いに気が合うと感じることが多いのは、相手と自分の性格が似ているからだとのこと。
その一方で、5因子モデルの中で「Extraversion(外向性)」や「Openness to Experience(開放性)」が強い性格の人々については、以前のパートナーと同様の性格を持つパートナーと再び付き合う可能性がはるかに低かったそうです。外向的で新たな経験を恐れないタイプの人々は、特定の性格タイプに固執せずにさまざまな相手と付き合う傾向がある模様。
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今回の調査結果は、出会い系サイトやアプリなどで「性格から好みの異性とマッチングする」といったサービスに応用できる可能性があるとのこと。音楽ストリーミングサービスがこれまでに聞いた音楽の傾向からオススメの新曲をユーザーに紹介するように、性格を基に理想のタイプをオススメしてくれるサービスができるかもしれません。
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