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子ども含め15人が残酷に虐殺されたのに丁寧かつ慎重に埋められた埋葬跡が見つかる


子どもを含めた15人、4つの家族が頭を殴打され皆殺しされたにも関わらず、非常に丁寧な方法で埋葬されているという古代の埋葬跡が発見されました。この埋葬跡で遺体はランダムではなく、「子どもの隣に母親」「兄弟同士は隣合うように」など家族の関係性に基づいて配置されていたそうです。

Unraveling ancestry, kinship, and violence in a Late Neolithic mass grave | PNAS
https://www.pnas.org/content/116/22/10705

15 People Were Brutally Murdered 5,000 Years Ago, But the Bodies Were Buried with Care
https://www.livescience.com/65474-neolithic-murder-and-burial.html

2011年、ポーランド南部のコシツェの下水道建設中に新石器時代後期の埋葬跡が発見されました。デンマークにあるオーフス大学の考古学者であるニールス・ノルケア・ヨハンセン氏らが調査を行ったところ、この埋葬跡に葬られた15人は5000年前に頭を殴打されむごたらしく虐殺された人々だということが判明しました。


虐殺された人々で埋め尽くされた埋葬跡が発見されたのは、これが初めてではありません。ドイツのハルバーシュタットという場所では7000年前に虐殺された9人が埋葬されており、キリアンシュテッテンでも26人が虐殺後に埋められた「死の穴」が発見されています。一方、今回新たに調査された埋葬跡のユニークなところは、人々が残酷に殺されているにもかかわらず、非常に丁寧に埋葬されていたという点です。

ヨハンセン氏によると、コシツェの埋葬跡では「親の隣に子どもが寝かされ、兄弟は隣同士に、そして年長者は中心近くに配置されている」とのこと。ヨハンセン氏が家系について調査したところ、埋葬された人々は4つの核家族により構成されており、4家族は近縁関係にあったそうです。また遺伝子解析の結果、人々は球状アンフォラ文化に属し、男系は1つ女系は4つだったことから、男性のコミュニティに近隣から女性が嫁ぎに来るという文化だったとみられています。


誰が4家族を殺害したのかは不明ですが、全くの他人ではないだろうというのが研究者の見方です。「このような埋葬を行うには多くの労力を要します。彼らを埋めた人々は、家族についてよく知っていました」とヨハンセン氏は述べています。遺体を別々ではなく一緒に埋めたのは急いでいたためだという可能性がありますが、それでも遺体同士が関係性に基づいて横たえられ、アンフォラや装飾品といった墓碑も一緒に埋葬されました。また、埋葬跡には父親にあたる人物が含まれていなかったため、父親が不在の時に家族が殺された可能性もあるとのこと。

新世紀時代後期はステップ地帯から東に移動するグループの存在によって、ヨーロッパの文化は大きく変容していました。むごたらしい虐殺ですが、領土衝突がたびたび起こっていた混乱の時代にこのような虐殺が起こっても不思議ではないと研究者らは述べています。

今回の研究には参加していない考古学者のクリスチャン・メイヤー氏は、ドイツのオイラウという場所でも同様に家族が関係に基づき丁寧に埋められた4600年前の埋葬跡があることを指摘。2つの埋葬は非常に似ているとのことです。メイヤー氏は、今回の埋葬跡が、新石器時代後期に致命的な暴力事件がしばしば発生したという証拠の1つであると述べました。

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in メモ,   Posted by darkhorse_log

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