ペットの顔が他の動物に変わるとどうなるのか?をAIで実験できるツールをNVIDIAが開発
by kim_hester
ペットの顔をアップロードするだけで、ペットの顔を別の動物の顔に変換してくれるツール「PetSwap」をNVIDIAが公開しました。例えば飼っているのがゴールデンレトリバーなら愛犬がチワワやプードル、あるいはホッキョクグマだった時にどう見えるのか?を実験することが可能。また人間の写真をアップロードするとその人がダルメシアンだった時にどんな顔になるのか?などを見ることができます。
nvlabs.github.io/FUNIT/petswap.html
https://nvlabs.github.io/FUNIT/petswap.html
ペットの顔を変換するにはまず「参照」からローカルにあるペットの写真を選び、「開く」をクリック。
「Upload」をクリックすると、すぐにボタンの下にペットの画像が現れるので、右クリック&ドラッグでペットの顔を黒枠で囲みます。
「Translate」をクリック。
この時、Google Chromeを使っているとアドレスバーの横に以下のようなアイコンが現れる可能性があるので、アイコンをクリックして「安全でないスクリプトを読み込む」を押します。
Firefoxの場合はアドレスバー前方のアイコンから「接続」の矢印をクリックし……
「このセッションのみ保護を無効にする」を押すと使えるようになります。
上記の処理のあとに再び「Translate」を押すと、以下のような感じでペットの顔が別の生き物の顔に変換されました。左上が元画像で、「ピットブルテリア」「コーリー」といった別の犬種や、「タイガーキャット」「シロクマ」など種を越えた全15種の動物の顔が並んでいます。どことなくみんな表情が共通していて「確かにこんな顔になるのかも……」とまじまじ見てしまいます。
さらに子犬の写真で実験。
変換後の写真はこんな感じ。あどけない子犬の写真が元なので、ハスキー犬やヒョウ、ハイエナなどの顔もややあどけない表情になっていました。
犬以外の動物でもOK。ハムスターだと……
以下のような感じ。「わかる」というものもあれば「う~ん?」という仕上がりのものもあります。
人間でも可能。
男性の顔で試してみたところ、色んな犬や動物が人間味あふれる表情でこちらを見つめてきてかなりユニーク。テリアやダルメシアンなどは特に説得力ある見た目になっていました。
PetSwapは新しい教師なし画像間変換(FUNIT)を使ったプロジェクト。FUNITはGANsを使用したフレームワークビルドで、NVIDIAはこれまでにも存在しない人をAIで作り出すツールや、自動運転車の訓練のためにこの技術を使用してきました。
人間の脳は、立っている犬が横になった時にどう見えるかを他の動物の行動に基づいて想像することができますが、機械学習アルゴリズムはこれができません。FUNITの研究者はこのようなAIと人間の脳のギャップを埋めることを課題としているとのこと。PetSwapで使われた、「例となる画像に基づき『どう見えるのか』を考えるアルゴリズム」は比較的小さいデータセットでも1つの性質の写真を別の性質の写真に変換可能にすると考えられています。
[1905.01723] Few-Shot Unsupervised Image-to-Image Translation
https://arxiv.org/abs/1905.01723
Turn Your Pet Into Another Species With This AI Tool - VICE
https://www.vice.com/en_us/article/nea737/face-swap-deepfake-pets-into-another-species-ai-tool-nvidia
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