ソフトウェア

Microsoftが「ハードウェアの安全な取り外し」を行わなくてもUSBを取り外してOKと認める

by Brina Blum

2019年4月2日、Windows 10のバージョン1809で2度目の累積アップデートがリリースされました。このバージョン1809以降で、MicrosoftはWindows 10における外部記憶メディアの取り外しに関するポリシーを変更しており、これまで何度も行ってきた「ハードウェアの安全な取り外し」作業は不要になることが明らかになっています。

Microsoft confirms you really, really don’t need to ‘safely remove’ USB flash drives anymore - The Verge
https://www.theverge.com/2019/4/8/18300734/microsoft-safely-remove-eject-usb-flash-drive-not-needed-windows-10

Windows 10やそれ以前のバージョンのWindowsには、タスクバーに以下のようなUSBメモリのようなアイコンが存在しており……


このアイコンにマウスカーソルを当てると、「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」と表示されます。このアイコンが「ハードウェアの安全な取り外し」を行うために使われてきたエクスプローラーアイコンです。


MicrosoftはWindowsのサポートページに「Windows 10 でハードウェアを安全に取り外す」というページを用意しており、ここには「データの喪失を回避するため、ハードドライブやUSBドライブなどの外付けハードウェアを安全に取り外すことが重要です」という文章と共に、PCからUSBメモリなどの外部記憶メディアを取り外す際には、タスクバーにある「ハードウェアの安全な取り外し」を使い、安全に取り外しが可能になったことを確認してから引き抜くようにと記しています。

Windows 10 でハードウェアを安全に取り外す
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4051300/windows-10-safely-remove-hardware

タスクバーで [ハードウェアの安全な取り外し] を探します。表示されされない場合は、[隠れているインジケーターを表示します]を選択します。アイコンを長押し (または右クリック) して、取り外すハードウェアを選択します。


この指示に従って、USBメモリやSDカードといった外部記憶メディアをPCから取り出す際には「タスクバー上のアイコンを数回クリックして『ハードウェアの安全な取り外し』が確認できてからメディアをPCから取り外す」という手間を費やしてきたユーザーも多いはずです。

しかし、最新のバージョン1809では外部記憶メディアの取り外しに関するポリシーが変更されており、これまで行ってきた「ハードウェアの安全な取り外し」作業は不要になることが明らかになっています。

第 10 Windows バージョン 1809: 既定の外部メディアの取り出し時のポリシーを変更します。
https://support.microsoft.com/ja-jp/help/4495263/windows-10-1809-change-in-default-removal-policy-for-external-media


Windows 10, version 1809: Change in default removal policy for external media
https://support.microsoft.com/en-us/help/4495263/windows-10-1809-change-in-default-removal-policy-for-external-media

バージョン1809以降に適用される新しいポリシーによると、Windows 10には「Quick removal(クイック取り外し)」という機能が存在しており、積極的にファイルを書き込んでいない限り、いつでも外部記憶メディアを取り外しすることができるようになっているとのこと。MicrosoftによるWindowsサポートページによると、この機能はバージョン1809以降はすべての接続ドライブでデフォルト設定されることになるそうです。つまり、PCとUSBメモリ間でデータのやり取りを行っているタイミング以外でなら、従来の「ハードウェアの安全な取り外し」なしでUSBメモリを抜いても全く問題なくなるというわけです。

Microsoft関連の情報に詳しいTom Warren氏によると、MicrosoftはWindows 7以降にフラッシュドライブを安全に保護するための策を講じるようになったとのこと。しかし、Microsoftは長らく外部記憶メディアを安全に取り外すための方法を宣伝してきたため、「ハードウェアの安全な取り外し」なしでUSBメモリの取り外しが可能になってからも、しばらくの間はタスクバー上に「ハードウェアを安全に取り外してメディアを取り出す」というアイコンが残ったままとなっていたそうです。

そして、Windows 10のバージョン1809でついに、「ハードウェアの安全な取り外し」なしで外部記憶メディアの取り外しが行えることを正式にMicrosoftが認めたというわけです。

この記事のタイトルとURLをコピーする

・関連記事
20Gbpsの転送速度を誇るUSBの次期規格「USB3.2」は2019年中にPCへの搭載が始まる見通し - GIGAZINE

USBポートに取り付けてケーブル抜け・ぐらつきを防ぐThunderbolt 3&USB Type-C対応「OWC ClingOn」レビュー - GIGAZINE

IBMが社内でのUSBメモリの使用を全面的に禁止 - GIGAZINE

USBでノートPCに爆速10Gbpsをつなげる「OWC Thunderbolt 3 10G Ethernet Adapter」レビュー - GIGAZINE

in ソフトウェア,   ハードウェア, Posted by logu_ii

You can read the machine translated English article here.