ソフトウェア

Adobeが春のアップデートを実施、便利な「コンテンツに応じた塗りつぶし」が動画編集でも可能に


2019年4月2日、Adobeが毎年春の恒例となった各種ソフトウェアのアップデートをリリースしました。今回のアップデートでは、Adobe Senseiを使用した機械学習機能を駆使し、画像を切り抜いたときに生じる空白を自動的に周囲と調和させた形に塗りつぶすPhotoshopの特別な機能「コンテンツに応じた塗りつぶし」が、動画編集ソフトでも可能になっています。

Everything You Need to Know About the April 2019 Releases | Adobe Blog
https://theblog.adobe.com/everything-you-need-to-know-about-the-spring-2019-releases/

After Effectsの新機能 | 読み込みオプションの高速化
https://www.adobe.com/jp/products/aftereffects/features.html

「コンテンツに応じた塗りつぶし」とは、画像の切り抜きで生じる空白を自動で埋めてくれるというもの。たとえば以下の画像では、人と犬とが一緒に写っていますが……


「なげなわツール」などで犬だけを選択してDeleteキーで削除。


すると画像のようなウィンドウが出るので、「内容」が「コンテンツに応じる」となっていることを確認して「OK」をクリック。


以下のように、選択した犬だけをキレイに画像から消すことができました。


また、この機能は2018年のアップデートで「切り抜き」にも対応しています。「切り抜きツール」を選択し、「コンテンツに応じる」にチェックを入れます。切り抜きツールでは画像の特定の部分を選択したり回転させたりしながら切り抜きを行うことが出来ますが、構図にこだわるあまり空白ができてしまうことも。


しかし、そのまま切り抜きを行っても「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能のおかげで、空白部分が自動補正されたキレイな形になりました。


この便利な「コンテンツに応じた塗りつぶし」機能が、2019年春のアップデートでAdobeの動画編集ソフトAfter Effectsにも対応し、ビデオ向けコンテンツに応じた塗りつぶしが可能になっていると発表されました。これにより不要なオブジェクトをムービークリップから簡単に完全除去することができて、フレームごとに細かく「これを削除して空白部分を埋める」ということをする必要がなくなるとのこと。

どのような作業でどれくらいキレイに消えるかというイメージは、Adobeが公開した以下のムービーを見るとよく分かります。

Refining Workflows for Video Production | What's New in the Adobe Video & Audio tools Spring 2019 - YouTube


自転車が走るムービーの中を横切る赤い車を選択していき……


「コンテンツに応じた塗りつぶし」のメニューをクリックするだけ。


これで、静止画の中だけではなく、ムービーの中でも車だけをキレイに削除することが可能になっています。


背景が複雑なものだったり、色の境界線にあるオブジェクトを消す場合だったり、「コンテンツに応じた塗りつぶし」だけでは違和感が大きく残ってしまうこともあります。それでも、画像加工とほとんど変わらない手間でムービー中のオブジェクトも削除することができる新機能は、ムービーの編集などを行う人にとって、非常に有益なものとなっています。

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in ソフトウェア, Posted by log1e_dh

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