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150万回以上再生されたドクター中松に迫ったドキュメンタリー


手動式灯油ポンプ発明で知られる日本の実業家・中松義郎氏は、自作の発明品を使ったパフォーマンスで注目を集める自称・発明家「ドクター中松」としても有名です。そんな中松氏に迫るムービーをYouTubeチャンネルのGreat Big Storyが公開したところ、なんと1ヶ月もたたずに150万回以上も再生され、4.8万以上の「高評価」を得るほどの大反響を呼んでいます。

Japan’s Master Inventor Has Over 3,500 Patents - YouTube


「日本には『出る杭は打たれる』ということわざがありますが、東京の一角にはとんでもなく突き抜けた杭が存在します」というナレーションが始まり……


画面には派手な蝶ネクタイと……


金髪のかつらを着用した壮年の男性が映ります。


この男性こそ「ドクター中松」の通称でも知られている中松義郎氏です。


「無数の特許を持つ狂気の天才」と紹介するナレーションに、中松氏は「トーマス・アルバ・エジソンの3倍だ!」とカメラに向かってかつらを投げつけつつ威勢良く力説。なお、この護身用かつら「守り髪」は中松氏の発明で、トランプ大統領にもプレゼントした品だとか。


「ドクター中松」の英語表記は「Dr.NAKAMATSU」ではなく、英語圏の人にも発音しやすいように「U」を取った「Dr. NAKAMATS」とのこと。


中松氏の発明には、靴底のばねで飛び跳ねながら歩ける「ピョンピョン」や……


脳を活性化させる、と中松氏が主張する「セレブレックス


そして灯油ポンプがあります。


中松氏はほかにも「フロッピーディスク」や……


飛行機の格納式降着装置


デジタル式腕時計も自身の発明であると主張しています。


発想力を保つため健康維持を怠らない中松氏。なぜかカメラ目線で体操にいそしむ中松氏に対し、「天才とは1%のひらめきと99%の努力」とのエジソンの格言を引用して「あなたのひらめき(インスピレーション)の秘密はなんですか?」とナレーションが問いかけます。


質問に対する中松氏の答えは「いや、秘密はイキスピレーション(Ikispiration)だな」というもの。イキスピレーションとは「実用性を意味するイキ」「ひらめきを意味するピカ」「理論を意味するスジ」から成る中松氏の造語ですが、ムービーでは華麗にスルーされています。


中松氏は多種多様な発明を生み出すために、中松氏なりの工夫を凝らした環境作りを実践しています。例えば、内装がすべて金でできたトイレである「静(せい)の部屋」や……


ベートーヴェン交響曲第5番「運命」を聴きながら発明の仕上げを行う「動(どう)の部屋」などがあります。しかし、それでも考えがまとまらない時には、ある奥の手があるとのこと。


発想をまとめるための「奥の手」とは、潜水のこと。脳への酸素供給を遮断し自分を死の0.05秒前まで追い込んで、死ぬか発明をするかの瀬戸際でインスピレーションを得るのだそうです。


この水中で書けるメモ用紙も中松氏の発明とのことですが、何が書いてあるかは中松氏にしか分かりません。


場面は変わり、東京の繁華街を歩きながら「わたしは非常に難しいがんにかかりました」と中松氏は告白します。


がんを患ったことが分かった時、中松氏は天に感謝したとのこと。なぜなら、最大級の困難に挑戦する機会を得られたからです。


中松氏はがんを克服するための発明を編み出しました。それは独自の理論によって計算し尽くされた食事法と……


がんがんロボット」です。この治療法が功を奏したのかは不明ですが、中松氏が「余命1年」と宣告されたのはもう5年も前のことです。


91歳となる2019年の現在でも、自分は若く、そして幸せだと話す中松氏は、少なくとも143歳までは生きて発明を続けると意気だとのこと。そしてムービーの最後に「(発明によって)人々をもっともっと幸せにしたい。それこそがわたくしの幸せです」と語りました。


奇抜な発明品やパフォーマンスで注目されがちな中松氏ですが、その原動力となっている純粋な思いが世界中の人々の心を打ったのかもしれません。

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in 動画, Posted by log1l_ks

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