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ピクサーが「手描き」にこだわり闘犬と子猫が友だちになるまでを描いた「Kitbull」


3Dアニメ―ションが主流のピクサーが「手描き」であることにとことんこだわったという短編アニメ「Kitbull」が公開されました。野良の子猫と闘犬として育てられたピットブルが友情を築くというストーリーなのですが、アニメを作る上でまず行ったのは「エンドレスで猫のムービーを見ること」だったとのことで、いつまでも見ていたくなるような子猫の愛らしさも見どころです。

Kitbull | Pixar SparkShorts - YouTube


穏やかな街並み


「MISSION FISH」という魚屋さんから……


魚を1匹拝借した子猫


人に見つからないように警戒しながら街を駆けます。


子猫と遊ぼうと誰かが近づいてきても……


警戒心まる出しでさっと車の下に逃げ込みます。


どんどん人けのない方へ。


高い柵を越え、入っていったのは……


ゴミや木片が積み上げられた人の家の庭。


威嚇してハトを散らします。


「FRAGILE(壊れやすい)」と書かれた段ボール箱に入っていく子猫。


中にいるぬいぐるみにすりすり。


長旅を終え、ひとまずお休みのようです。


夜になり……


急に光が差し込んできました。


男性が2人、家の前に何かを設置しています。


凶暴そうなうなり声とともに何かが連れてこられ、子猫はおびえながらその様子を見つめます。


朝になり、そっと顔を出すと……


目の前にはよだれを垂らす、鋭い牙を持った動物。


猫パンチを繰り出し必死に追い払うと……


夜に連れてこられたのは、ピットブルだったことがわかります。ピットブルはきょとんとした表情。


精一杯の威嚇で自分に近寄らせないようにする子猫。


そんな時に家の扉が開きました。


慌てて段ボールの中に戻る子猫。


ピットブルの飼い主が持ってきたのは重そうな鎖のついた首輪。ピットブルは飼い主を前にうれしそうです。


しかし、飼い主は鎖でピットブルを犬小屋の前につなぐと……


すぐに去ってしまいました。


そんなある日、ペットボトルのキャップで子猫が遊んでいると……


キャップがうっかりピットブルの方へ。


慌てて子猫は逃げ出します。


……が、キャップが子猫の方に転がってきました。どうやらピットブルが返してくれた模様。反射的に子猫はキャップで遊んでしまいますが……


ピットブルに心を許したわけではありません。


ピットブルは子猫と遊びたがりますが、鎖がそれを許さず。


それに気づいた子猫は……


怖がりながらもピットブルにキャップを転がし、遊び始めました。


しかし別の日に……


子猫は飼い主の持ってきたぬいぐるみを引きちぎろうとするピットブルを目にします。


頭のちぎれたぬいぐるみ。


再び子猫のおびえはマックスに。


さらに別の夜。今度は家の扉が開くと……


傷だらけのピットブルが投げ出されました。


力なく倒れるピットブルですが、それでも飼い主を求めます。


その様子を見ていた子猫。


子猫の段ボールハウスは雨の影響で破壊され……


そのせいで子猫の首にゴミがついてしまいました。


現れる黒い影。


現れたピットブルを子猫は必死で威嚇し……


バリッと顔をツメで引っ掻きます。しかし、ゴミをピットブルが引っ張ってくれたおかげで、子猫は自由に。


物陰に逃げこんだ子猫。


顔に傷を1つ増やしたピットブルは悲しそうに犬小屋に戻っていきました。


次の日、雨があがった庭で子猫はキャップを転がし……


ピットブルの元へと届けますが、反応はなし。


おそるおそる犬小屋に入る子猫。


ちょっとピットブルが動こうものならびびりまくり。


しかしゆっくりと少しずつピットブルに近づき……


傷をなめ……


寄り添って眠ります。


少し回復したのか、一緒に遊ぶようになった2匹。


その時、家の中に明かりがつき……


ライトが灯ります。


人の気配に驚き子猫は慌てて逃げ出しそうに。


しかし、今度はピットブルもついていきます。


板をつたい、外へと出ようとする子猫。


その後ろから……


ピットブルもついてきます。


子猫もお手伝い。


何とか柵にしがみつきます。


今にも扉は開きそうな雰囲気。


何とか柵を越える2匹。


その瞬間に扉が開きました。


しかし、すでに2匹は逃走ずみ。自由を得た2匹がその後どのようなラストを迎えるのかは、ムービーから確認できます。


上記のムービーは、ピクサーが公開している新シリーズ「SparkShorts」の作品。SparkShortsはピクサーのアーティストやディレクターが作った独立系のショートムービーを公開しており、これまでに男性のみの職場で奮闘する異色の毛糸玉の物語「Purl」や、与えられた仕事から逃走する二体のロボットを描いたアクションアドベンチャー「Smash and Grab」も公開されています。

なお、Kitbullのメイキングは以下のムービーから。3Dアニメーションがメインのピクサーアニメの中で「手描き」であることにいかにこだわったのかが明かされています。

Meet the Filmmakers Behind Kitbull | Pixar SparkShorts - YouTube


Kitbullは「インクレディブル・ファミリー」を手がけたロサーナ・サリバン氏の監督作品。サリバン氏は人によって全く仕上がりが異なる「手描き」に魅せられているといいます。


プロデューサーのキャサリン・ヘンドリクソン氏はKitbullが通常のピクサーアニメとは違い、2Dである点を強調しました。


Kitbullはドローイングからペインティングまで、アーティストが手描きしたという作品。


ピクサーの3D技術と手描きのアニメーションが統合されています。


まず最初に全てのショットのレイアウトが3Dで作られ……


カメラがどの位置・どの角度で撮影するということまで決定されます。


その後、全てのショットがレンダリングされ……


背景担当は、これをテンプレートとして使用。


アニメーターの手描きキャラクターがレイヤーとして背景の上に重ねられていきます。


Kitbullの世界はサリバン氏が育ったサンフランシスコミッション地区がモデルとのこと。


人間では見られない、子猫視点の街並みが描かれています。


また、以下のムービーでも制作秘話が公開されています。Kitbullを作る上でまず行ったのは「猫のムービーをエンドレス見ること」だったそうです。

Meet the Filmmakers Behind Kitbull | Pixar SparkShorts - YouTube

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in 動画,   アニメ, Posted by darkhorse_log

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