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2カ月で1万ダウンロードされたマンガ「姫とゲーマー」の歩みを振り返る&売上レポートなどチラ見せ


2018年1月からGIGAZINE上で連載を開始し、10月には単行本もリリースされたフルカラーコミック「姫とゲーマー」は、年内の2カ月間だけで約1万ものダウンロードを記録しました。「姫とゲーマー」の物語は完結しましたが、作者さんの次回作およびGIGAZINEのマンガ企画はこれからも続いていきますので、引き続きの応援をよろしくお願いします。

姫とゲーマー (GIGAZINE) | 椒いお, 三九二京, GIGAZINE | マンガ | Kindleストア | Amazon


目次
マンガ「姫とゲーマー」を改めて振り返る
Kindle版「姫とゲーマー」レポートチラ見せ
広告メイキング
脚本担当にプチインタビュー
次回作情報

◆マンガ「姫とゲーマー」を改めて振り返る
「そもそも『姫とゲーマー』ってなんぞや?」という方にも改めて興味を持っていただきたいため、過去にTwitterで使用した画像やGIFアニメをここで紹介します。

第1話をダイジェスト風にまとめたGIFアニメ。


ストーリーの大まかな見どころをまとめたGIFアニメ。最終回目前記念に、「15秒でわかるこれまでの『姫とゲーマー』」として作成されました。


「姫とゲーマー」はストーリーだけではなくクセの強いキャラクターたちも魅力のひとつです。主人公・姫宮ありかの紹介画像がこちら。


姫とともに歩む「ゲーマー」こと貴士サトシ。


姫のライバルとして動画配信界に立ちはだかる女神、みぽりん。本編中にはチラッとしか名前が出てこないので、「そんな名前だったっけ?」という意見が方々から寄せられたとか。


姫とゲーマーが所属する「ゲーム部」の部長。物語の初期構想には、彼女がメインキャラとして活躍するエピソードもあるらしいです。


また「姫とゲーマー」には、「応援イラスト」としてステキなイラストをイラストレーターの方々に寄稿いただきました。応援イラストはKindle版のコミックスにも収録しているので、ぜひ改めて堪能してください。


◆Kindle版「姫とゲーマー」レポートチラ見せ
「姫とゲーマー」コミックスのリリースは、発表に半月先んじた2018年10月16日に行われました。電子書籍の販売数やKindle Unlimitedで読まれた数などを確認できるAmazonのKindle ダイレクト・パブリッシング(KDP)では、リリースを発表する以前からダウンロードしてくれた方が少しだけ確認できましたが……


11月3日の夜にリリースを発表した後、グラフが100倍以上にまで爆増。


おかげさまで、無料マンガのランキングで1位、有料マンガでも20位に入ることができました。キャンペーンでダウンロードいただいた方、有料版を購入いただいた方、Kindle Unlimitedで読んでいただいた方、ありがとうございました。


◆イメージ広告メイキング
2018年12月12日ごろから、コミックス「姫とゲーマー」のイメージ広告をさまざまなサイトに掲載していました。実際に使われた画像がこちら。


一番最初に作成したものはこんな感じ。スッキリしていることは利点ですが、マンガの内容が全く分からないということと、無料キャンペーンで1位を獲得したときに用いたいということでボツ。


1つ目とは逆に、情報を詰め込んでみたらこんな感じに。これはこれでアリなのではと思ったものの、どうも華がないのでこちらもボツ。


「マンガの内容紹介はマンガでするべきでは」と思い立ち、4コママンガにしてみたのが以下の案。方向性はこれにしたいと決まりましたが、実サイズ(長辺300pixel)にするとマンガ部分が読みづらいので調整。


マンガのコマ数を減らし、実サイズでもなんとか読めるようになりました。


今回利用したGoogle広告では、広告を見せたい相手の性別や年齢のほか、使用された端末も確認できます。表示回数もクリック数もモバイル端末によるものが圧倒的に多く、その次がタブレットと続いています。


また、どのようなキーワードに興味がある人に届けるかというのも確認できます。「マンガ」に関連する語句や「ゲーム配信」に関連するもの、また作中の描写の参考にした「動画配信サービス・サイト」の名前なども設定したところ、以下のようになりました。


◆脚本担当にプチインタビュー
連載開始1周年を記念して、「姫とゲーマー」脚本担当の三九二 京(みくに けい)さんにプチインタビューを行いました。

GIGAZINE(以下、「G」と表記):
「姫とゲーマー」の物語としてのポイントは?

「姫とゲーマー」脚本担当・三九二 京(以下、「三九二」と表記)
「ありえなさそう」だけど「ありえるかも」という線上に置いているのがポイントです。そして最初から「嘘はどこまで許されるのか」というのを入れています。化粧をするのも、自分の好みではない服を選ぶのも、自分の代わりにゲームをプレイしてもらうのも、すべて「嘘」であり「虚偽」そのものなのですが、許容される線引きが曖昧です。主人公の中で「許される嘘」というのは視聴者受けする言動であり、自分の魅力を効果的に演出するためであればすべきことだと思い込んでいるので、善悪の境界も倫理的基準も一切なく、でも「これはばれてはいけないことだ」という無意識の葛藤・承認欲求との矛盾があるため、どんどんエスカレートしつつもそれを止められず、破綻するその瞬間まで突っ走ってしまうことになります。だから最後は「嘘をつかない」物語になります。虚飾にまみれているときはみんなに承認される分だけ自分自身が押しつぶされてわからなくなり、反対に本当の自分の欲求を満たしているときは自分で自分を承認しているからすごくパーソナルな部分だけがかなう、という物語です。

G:
脚本の執筆、作画の際に最も大変だったことは?

三九二
アニメの脚本やライトノベルのような小説であればかなり長く書けるのですが、長くすると物語が終わらなくなり、なおかつ作画の負担が大きくなるシーンも多用すると大変なことになります。かといって短くしすぎると浅くなりがちで、必要なシーンを削ると説明不足になります。多すぎず少なすぎず、ちょうどいいところを探して決めるのが最も大変な点でした。そもそも最初の案だと部長が主人公で、「姫とゲーマー」が出てくるのは作中で2年目の展開でした。しかし明らかにそっちの方が面白い内容になるとわかったので、最初の1年目の物語をまるごと削った上で再構成することになったことが2番目に大変だった点です。

G:
紙ではなく電子のみでの掲載・リリースということで、意識したことや工夫したことなどありますか?

三九二
要望として「フルカラーのマンガ」「印刷は前提にせずスマホでの閲覧がメイン」「今後の応募してくる際のサンプルとしての短編」ということだったので、できるだけシンプルでありつつ「こういうのもありなのか」と思ってもらえるようにしています。特にスマートフォン・タブレット・PCなどの環境を経由して閲覧するからこそ、そういうデバイスを通して読む経験自体が物語を支える構造になっています。つまり、本についての本、映画についての映画、そういうものと同じ感覚を得られるように工夫していることになります。

G:
最後に、読者の方に一言お願いします。

三九二
1作目は「現実の延長線上」というオーダーだったのですが、2作目は「魔法が出てくるファンタジー」というオーダーでした。そのオーダーを曲解し、「剣と魔法のファンタジー」から「剣」を抜いたのが次の「魔道書交換日記」です。1作目と同じく、もともとがオリジナルのアニメ化前提で作られた原作なので、書いている側としてはコミカライズの脚本といった感覚です。そのため、2作目はコマ割り前にある程度の絵コンテを切ってからあてはめるという変則的な作り方になっています。それから今回はスピンオフがあります。厳密にはスピンオフというか番外編というか悩ましい気がするのですが、本編もスピンオフもどちらも独立した物語で、なおかつ、ひと続きの物語でもあるので、読むことで一緒に同じペースで歩いていただければ幸いです。

◆次回作情報
そんな「姫とゲーマー」の原作・作画コンビによる次回作「魔道書交換日記」が2019年1月に連載開始予定です。これまで何度か予告しましたが、この度さらなる資料をいくつかゲットしたので、ここで特別に公開します。

「姫とゲーマー」のときと同じく2人のキャラがメインですが、今度のコンビは女の子2人。作画の際にいろいろあったらしく、以前公開したキャラクターデザインとは大きく変化しています。


物語の肝となる「魔道書」のスケッチ。


本編の公開はもうちょっとだけ先なので、楽しみにお待ちいただけると幸いです。

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in マンガ, Posted by log1e_dh

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