Huaweiの2018年スマホ出荷台数は2億台、2019年にAppleを抜いてスマホシェアで世界2位になるのはほぼ確実

by Kārlis Dambrāns

調査会社のIDCが2018年第2四半期のスマートフォン出荷台数をまとめたところ、同期間においてHuaweiはスマートフォンの出荷台数でAppleを抜いて世界2位に浮上していたことが明らかになっていました。これはあくまで2018年第2四半期のみのデータであり、まだHuaweiがAppleのiPhone出荷台数を超えることはないとみられていました。しかし、Huaweiが2018年のスマートフォン出荷台数を発表し、なんと前年比で30％以上増加の2億台超えを記録していたことが明らかになっており、任正非CEOは「2019年にはAppleを抜いてスマートフォン出荷台数で世界2位になるのは確実」とコメントしています。

Huawei smartphone shipments jumped a third in 2018 to over 200 million units | VentureBeat
https://venturebeat.com/2018/12/24/huawei-smartphone-shipments-jumped-a-third-in-2018-to-over-200-million-units/

2018年2月にアメリカの諜報機関の長官たちが相次いで「Huaweiスマホを使うな」と警告を発し、2018年8月にはアメリカ市場からの全面撤退が報じられたHuawei。

Huaweiがアメリカ市場から全面撤退すると報じられる - GIGAZINE

その後、アメリカ政府はサイバーセキュリティに関する問題を抱えているとしてHuawei製品を排除する動きをみせており、アメリカだけでなく同盟国に対しても同様の措置を採るよう呼びかけています。その結果、日本でもHuawei製品を政府調達から排除する方針が示されています。

世界で進むファーウェイ排除の動き　反発強める中国 - 産経ニュース
https://special.sankei.com/a/economy/article/20181223/0003.html

これだけみると2018年はHuaweiにとってとても厳しい1年だったように思えますが、スマートフォン市場では大きな躍進を遂げていたことが明らかになっています。

Huaweiによると、2018年のスマートフォン出荷台数は2億台を超えているそうで、これは2017年の出荷台数(1億5300万台)から30％以上も増加したという計算になります。なお、2018年の好成績により、Huawei製のスマートフォンは世界中の170カ国以上で5億台も使用されているということになります。

ファーウェイ スマートフォン 年間出荷台数が2億台を突破、最高記録を更新
https://consumer.huawei.com/jp/press/news/2018/news-1805161221/

以下のグラフは2010年から2018年までのHuaweiのスマートフォン出荷台数の推移を示したもの。2010年時点では300万台しかなかった出荷台数が、2015年には1億台を突破し、2018年には前年比で大きな成長をみせ、ついに2億台突破するに至りました。

スマートフォン出荷台数で世界1位のシェアを獲得しているとみられているSamsungは、2018年のスマートフォン出荷台数を明らかにしていませんが、2018年第2四半期および第3四半期の数字をみると、少なくともHuaweiよりも2000万台は多く端末を出荷しています。よって、Samsungは2018年に少なくとも3億台ほどのスマートフォンを出荷したものとVentureBeatは推定しています。

2018年に2億台を出荷したHuaweiですが、2018年の出荷台数が世界2位になるかどうかは不透明です。その理由はHuaweiとスマートフォン市場のシェアで世界2位の座を争うAppleが、2018年第1四半期にHuaweiよりも1000万台多く端末を出荷しており、年間の総出荷台数はHuaweiと近い数字になるものとみられているからです。しかし、過去の出荷台数推移から、「Huaweiが2019年にはスマートフォン市場のシェアで世界2位の座を確固たるものとするだろう」とVentureBeatは記しています。

実際、Huaweiの任正非CEOは「来年、我々が(スマートフォン出荷台数で)世界2位になることは間違いないと思います。また、来年の第4四半期には我々が(Samsungを抜き)世界1位になる可能性もあります」と語っています。