ビル・ゲイツが選ぶ「2018年に読んだ記憶に残る5冊の本」
Microsoftの創業者であるビル・ゲイツが、自身のブログで「2018年に私が愛した5冊の本」を発表しました。2018年に選ばれた5冊の本は意図せず「贈り物に最適な内容の本になった」とのことで、年末年始の読書の共としてだけでなく、知人へのプレゼントとしてもオススメしています。
5 books I loved in 2018 | Bill Gates
https://www.gatesnotes.com/About-Bill-Gates/Best-Books-2018
◆1:Educated: A Memoir
「Educated: A Memoir」は、17歳になるまで学校や病院へ行ったことがなかったという著者であるTara Westover氏自身の体験をつづった書籍。ゲイツ氏は「もしも自分がモルモン教徒の家庭で育ったら」について考えたことはなかったそうですが、そのもしもの中で育ったWestover氏は優れた作家に育っており、彼女の作品を読む中で自分自身の人生を反すうさせられた、とゲイツ氏は記しています。
◆2:Army of None: Autonomous Weapons and the Future of War
Paul Scharre氏による「Army of None: Autonomous Weapons and the Future of War」は、戦争と人工知能(AI)について考える書籍。戦争とAIという非常に複雑なトピックではあるものの、作者のScharre氏は明確な説明で機械主導の戦争に対して賛否両論を繰り広げるとのこと。なお、著者のScharre氏は自律兵器に関するアメリカ政府の政策を策定するのを手伝った人物です。
◆3:Bad Blood: Secrets and Lies in a Silicon Valley Startup
John Carreyrou氏の「Bad Blood: Secrets and Lies in a Silicon Valley Startup」は、ゲイツ氏の友人がオススメしてきた書籍だそうです。著者のCarreyrou氏はバイオテックのスタートアップ「Theranos」の栄枯盛衰を内部関係者として経験したそうで、それを書籍化したのが「Bad Blood」です。ゲイツ氏は「私が想像していたよりも狂っていた」と記しており、書籍にはTheranosの仕掛けた精巧な詐欺、陰謀、家族関係の崩壊などが記されており、かつては100億ドル(約1兆1000億円)近くの価値を持っていた企業が崩壊していく過程を知ることができるとのこと。
◆4:21 Lessons for the 21st Century
Yuval Noah Harari氏の「21 Lessons for the 21st Century」に対して、ゲイツ氏は「Harari氏の書いたすべての書籍のファンである」と記しています。同氏の過去の著書である「サピエンス全史(上)文明の構造と人類の幸福」と「ホモ・デウス 上: テクノロジーとサピエンスの未来」は人類の過去と未来をカバーする書籍ですが、「21 Lessons for the 21st Century」は人類の今について記した書籍となっているとのこと。「もしも2018年の世界の状態に圧倒されてしまった場合、『21 Lessons for the 21st Century』は無数のニュースを処理し、我々人類が直面している課題について考えるために役立つフレームワークを提供してくれる」とゲイツ氏は記しています。
◆5:The Headspace Guide to Meditation and Mindfulness: How Mindfulness Can Change Your Life in Ten Minutes a Day
Andy Puddicombe氏の「The Headspace Guide to Meditation and Mindfulness: How Mindfulness Can Change Your Life in Ten Minutes a Day」は、同氏が大学生の時に仏教徒の修道士になるために行った旅の話から始まり、瞑想方法について面白く解説してくれるとのこと。「もしも自分が25歳だったならPuddicombe氏を馬鹿にしていただろうと確信している」とゲイツ氏は記していますが、最近になって瞑想に取り組むようになったゲイツ氏にとって「今」気になる書籍であった模様です。
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