謝罪のときに必要な要素とはどのようなものなのか?
by Cristian Newman
いざ謝らなければならないという状況になったときに、適切な謝罪をするというのはなかなかに難しいもの。しかし、複数の研究により「完璧な謝罪」に近づくにはどうすればいいのかが明らかになってきています。
How to Apologize to Different People in Your Life | Time
http://time.com/5400607/how-to-apologize-loved-ones/
2016年のRoy J. Lewicki氏らの研究では、有効な謝罪に必要な要素として、「後悔の表現」「なぜうまくいかなかったのかという説明」「責任の認識」「悔恨の宣言」「償いの申し出」「許しの求め」の6つが挙げられました。
「謝罪では十分ではないとき(When Sorry Isn't Enough)」の著者で心理学者のジェニファー・トーマス博士と、「5つの愛の言葉(The 5 Love Languages)」のゲーリー・チャップマン博士はこの6要素を再編する形で、「後悔の表現」「責任の受諾」「償い(原状回復)」「真に悔い改めること」「許しを求める」という5つの「謝罪の言葉」を提案しています。
謝罪の言葉は誰が誰に伝えるかによって変わってくるもので、トーマス博士によると、「間違っていました、すみません」という2つの要素を組み合わせた謝罪は77%の人に届くものの、残り23%の人は別の言葉を求めているとのこと。そのため、このように5つの謝罪の言葉が必要になってくるのだそうです。トーマス博士らは、謝罪する相手との関係による謝罪の違いの事例を示しています。
たとえば、パートナー相手の場合、心理療法士のエイミー・モーリン氏によれば関係維持のために重要なのは「お互いの感情がつながっていること」だとのことで、謝罪で必要なのは「後悔の表現」と「許しを求める」という部分をはっきりと表現することだそうです。
これが同僚相手となると、キーになってくるのは「信頼関係」となるので、具体的に「私が間違っていました」「すみません」という言葉を組み合わせることで、80%の人に届く謝罪の言葉になるとのこと。
また、相手が子どもの場合、謝罪の機会はそのまま子どもが有効な謝罪というものがどういうものかを理解する鍵にもなってくるとのこと。特に大事なのは、「後悔の表現」だそうです。
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