Uberの運転手が「客がゲロを吐いた」とウソをつき法外な値段を請求してくる「嘔吐詐欺」が増加中
by hhach
「Uberの利用後に、通常の代金に加えて80~150ドル(約9000~1万7000円)を車内の清掃料金として請求された」という報告がUberの利用者からあがっています。Uberの運転手は「車内でおう吐された写真」を偽造することで、このような「おう吐詐欺」を実現しているそうです。
It’s called vomit fraud. And it could make your Uber trip really expensive - Chicago Tribune
https://www.chicagotribune.com/business/ct-biz-uber-vomit-fraud-20180724-story.html
Uberのユーザーによると、Uberの利用後に通常の料金に80~150ドルが追加で請求されていることに驚き、アプリのヘルプボタンからUberに問い合わせを行うと、追加料金は「清掃のため」という返答があったとのこと。返答には「あなたの乗車中にトラブルが起こったと運転手が我々に知らせました。清掃のために150ドルが追加されています」というメッセージとともに、その「トラブル」を示す、おう吐された車内の写真が付されていたそうです。
Uberのポリシーでは、乗客が車内でおう吐したり、飲み物をこぼしたりした時には、追加で80ドルの料金が発生することが記されています。そして、この料金は「著しい量の体液」が車内にまき散らされた際には150ドルにまで増加します。
しかし、実際には追加料金の請求を行った乗客は、車内を汚していません。記事作成時点ではUberもこのような詐欺が横行していることを認めており、詐欺の被害者が無実を訴えるとUberは調査を行い、最終的には返金が行われているとのこと。
マイアミ在住のAndrea Pérezさんは、Uberに乗った際に「道が通行止めになっている」ということを理由に目的地の手前で下ろされ、翌日に汚れた車内を写す写真と共に98ドル(約1万1000円)の清掃料金を請求されたという内容を述べています。PérezさんはアプリからUberに問い合わせ、「車に乗り込んだ時は何も飲み物を持っていなかったし、こんなに汚せるはずがない」と主張しましたが、Uberは運転手を擁護する対応だったそうです。
by freestocks.org
何度かメールをやり取りしてもUberは返金に応じなかったため、Pérezさんはクレジットカード会社に訴えて98ドルを取り戻しました。その後、UberはPérezさんのアカウントを無効にしたそうです。
同じくマイアミ在住のWilliam Kennedyさんも、1晩に2度Uberを利用したところ、いずれの運転手からも150ドルの清掃料金を請求されるという「おう吐詐欺」に遭いました。2件の詐欺の返金を求めるために、大量のメールをやりとりする必要があったとKennedyさんは述べています。
El Nuevo Heraldのジャーナリストも、同様の被害にあっています。このジャーナリストは空港に向かうためにUberを呼んだものの、車が現れなかったために予約をキャンセルして別の車を呼びました。その翌日、現れなかった車から料金である16ドル(約1800円)と、150ドルの清掃料金が請求されたとのこと。
この時もUberは「ドライバーがあなたの乗車中に『トラブル』があったと報告している」と述べ、おう吐された後部座席の写真を送ってきました。しかし、ジャーナリストはUberをキャンセルした時のスクリーンショットをとっていたため、その画像を実際に空港へと送ってくれた運転手の名前と車のナンバープレートの写真と共にUberへ送信。その後のやり取りの末、4通目のメールでUberはジャーナリストの主張を認めたといいます。
by Capri23auto
Uberはel Nuevo Heraldに対し、「詐欺が行われた可能性のある報告を調査中であり、これらのアカウントには適切な対応を行っていく」とコメント。実際に、ジャーナリストに対して詐欺を働いた運転手のアカウントは削除されたとのこと。Uberは「詐欺が行われた正確な件数は定かではないが、清掃料金が求められたケースのほとんどは、車内が汚されたことによる正当なものだ」とも示しています。
しかし、Uberの運転手の1人は、このような詐欺が頻繁に行われていると語っており、乗客との論争の後に「勝利」した運転手も存在するとしています。「多くの人はメールやクレジットカードの明細をじっくり確認しないため、運転手は清掃料金分を多く手に入れられるんです」と運転手は語っています。
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