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次世代素材「グラフェン」を素材に使った未来感あふれるジャケットが登場


「夢の素材」とも呼ばれるグラフェンリチウムイオンバッテリーの容量を2倍に増やしたり、コンクリートの強度を上げたり、はたまた海水を淡水化してしまえたりするという特異な性能を秘めています。今度はそんなグラフェンを使ったパーカー付きジャケットが登場しました。

Graphene Jacket. Part jacket. Part science experiment. Made with the only material in the world with a Nobel Prize. | Vollebak
https://www.vollebak.com/product/graphene-jacket-1/

The first graphene jacket is here, and it’s magical
https://www.fastcompany.com/90205090/the-first-graphene-jacket-is-here-and-its-magical

このジャケットは、イギリスのアパレルブランド「Vollebak」が開発したもの。製造が困難とされるグラフェンを新たに開発した製法でシート化し、ファブリック素材と組み合わせることでジャケットに使える生地にすることに成功したそうです。


ジャケットはリバーシブルタイプ。このような光沢のある側にはグラフェンを使った素材が使われています。グラフェンは熱を吸収するため、事前に太陽光に当てておくことで衣服全体を温めておき、その熱を保つ効果があるとのこと。


ひっくり返してグラフェン側を内側に入れると、マット調の外観に変化。こうすることで今度は、グラフェンが体から出た水蒸気を吸収して湿度を一定に保つほか、皮膚の熱をジャケット全体に分散させたり、バクテリアの繁殖を防いだり、低アレルギー性や低帯電性を備えていたりと、実にさまざまな特性を持っています。


グラフェンの生地を作るにあたり、Vollebakの開発チームはまずグラフェンを敷き詰めてそこにポリウレタンを混ぜて作った膜「ナノプレートレット」を作成。そして次に、生地の外側とするナイロンにナノプレートレットを接着することで、衣類に使える生地にしたとのこと。Vollebakは「グラフェンを加えることにより、ナイロンの機構的・化学的特性が根本的に変化します。通常のナイロンは熱などのエネルギーを伝えることができませんが、グラフェンを組み合わせることで可能になります」と述べています。


グラフェンは炭素原子が六角形の格子状に結合した物質で、ダイヤモンドよりも強い物質であると考えられています。製造が非常に難しいため簡単に手に入る素材ではありませんが、その特異な特性を利用して新たな半導体素材や建築用素材など幅広い分野での活用が期待されている未来の素材です。


Vollebakはこのジャケットに695ドル(約7万7000円)のプライスタグを付けて発売。ある種の化学実験の一つとしてもこのジャケットを発表したVollebakは今後、ジャケットに蓄電してスマートフォンを充電できるようにする技術など、従来では考えられなかった機能の実現に向けた研究を進めたいとしています。

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in メモ,   サイエンス, Posted by darkhorse_log

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