メモ

東京オリンピックのマラソンでは「影」が戦略に影響するかも

by Quino Al

2020年の東京オリンピックをひかえ、研究者がマラソンのコースを分析した結果、影の影響で右側の方がわずかに温度が低くなる、ということを示しています。

Thermal comfort along the marathon course of the 2020 Tokyo Olympics | SpringerLink
https://link.springer.com/article/10.1007/s00484-018-1539-x

Scientists nail the coolest course for marathoners at the 2020 Olympics | Science | AAAS
http://www.sciencemag.org/news/2018/08/scientists-nail-coolest-course-marathoners-2020-olympics


2018年5月、東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会がマラソンと競歩のコースを発表しました。

東京2020オリンピック競技大会 マラソンおよび競歩コース決定!|東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会
https://tokyo2020.org/jp/news/notice/20180531-01.html


マラソンのコースは新国立競技場をスタート・フィニッシュとして、浅草雷門、日本橋、銀座、増上寺、東京タワー、皇居外苑など東京の名所を回る42.195km。以下のような感じになっています。


競技が行われるのは1年のうち最も暑い8月であり、アスリートたちはライバルだけでなく熱中症のリスクとも戦う必要があります。そこで、千葉大学の本條毅教授らは2007年から2016年にかけての8月の温度・湿度データを用いて東京オリンピックでのマラソンコースにおける温熱条件や、隣接するビルからどのように影が落ちるかを調査しました。

その結果、ランナーは行きはコースの右側、帰りは左側を走った方がわずかに低い温度の中を走れるだろうという予測結果が出ました。コースは西から東に向かう形で作られており、ビルの影が主に右側に落ちるためです。

競技がスタートした時の気温は26~28度で、その後数時間かけて気温は上昇するとみられていますが、コースの右側を走り続ければ、ランナーが体感する気温は8度ほど低くなる可能性があると研究者は予測しています。また、研究者は「マラソンを午前9時までに終えるようにするか、19時以降に行うようにする方が安全である」とも述べました。

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in メモ, Posted by darkhorse_log

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