テスラの2018年第2四半期決算は赤字継続、黒字の「テスラ・モデル3」が収益改善の鍵に
by Steve Jurvetson
テスラが2018年第2四半期決算を発表しました。発表内容によれば、収益は40億ドル(約4400億円)を記録しているものの、1株あたり3.06ドル(約330円)の赤字を計上していて、黒字化は達成できていません。一方、テスラ・モデル3に関しては黒字となっているため、今後、モデル3の生産量が増えれば赤字は解消されるのではないかとみられています。
Tesla Second Quarter 2018 Update
(PDF)http://ir.tesla.com/static-files/7235e525-db16-470c-8dce-9ecac0ad7712
Tesla posts Q2 earnings: Revenue hits all-time high of $4 billion – BGR
https://bgr.com/2018/08/01/tesla-earnings-q2-2018-model-3/
Tesla is finally making money on the Model 3 - The Verge
https://www.theverge.com/2018/8/1/17639588/tesla-earning-q2-2018-model-3-production
ウォール街の投資家らの予測内容は「収益は37.9億ドル(約4100億円)、赤字は1株当たり2.9ドル(約300円)ほど」で収益、赤字ともに予測を上回るものとなりました。2017年の第2四半期決算では、収益が27.9億ドル(約3070億円)、赤字は1株あたり1.33ドル(約150円)だったとのことで、テスラは収益が増えても赤字は減っていない模様。
テスラは同社の主力となる予定だったテスラ・モデル3の生産遅延にあえいでいたり、製品評価においてブレーキに問題が発見されて「オススメ」をもらえなかったりといったトラブルに見舞われており、なかなか順調とは言いがたい時期が続いています。テスラの収益と損失のグラフを見ると収益は右肩上がりで上昇しているものの、2016年の第3四半期にわずかに黒字を計上したほかは、基本的に赤字で推移していることがわかります。
それでも2018年第2四半期において、モデル3の生産は「やや黒字」をたたき出したとのこと。テスラ・モデル3は非常に利益率が高いことが判明しており、生産量が安定するにつれてテスラの赤字は解消されるのではないかという見通しも出ています。2018年6月の最終週には1週間あたりの生産台数が5000台にまで増加するなど、テスラではモデル3の量産体制を整えつつあります。
テスラ・モデル3をバラバラに分解、その結果モデル3の利益率は30%にも達することが判明
2018年8月にテスラの公式Twitterアカウントは、「アメリカにおけるテスラ・モデル3の販売数が、他の全プレミアムミドルサイズセダンの販売数を上回った」とツイートしました。ツイートに添付されたグラフによると、2017年11月ごろには数%ほどしなかった販売数シェアがぐんぐん上昇し、2018年7月にはプレミアムミドルサイズセダンの販売シェアにおいて50%を占めるほどになったことがわかります。
Model 3 now outsells all other premium mid-sized sedans in the US.....combined pic.twitter.com/FhjKUGK58N
— Tesla (@Tesla) 2018年8月1日
テスラは2018年8月末までには週に6000台を超えるモデル3を生産する予定だとしており、やがて週に1万台の生産を達成することを目標にしています。2018年第2四半期にテスラが生産したモデル3は2万8578台であり、1万8449台を納入したとのこと。
また、テスラは「車載ディスプレイでゲームがプレイできるようにする」とも発表しており、Atariのレトロゲームをタッチパネル操作でプレイ可能にするとも発表しています。
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