ニンジンやテンサイの繊維から抽出したナノプレートレットでコンクリートの強度が跳ね上がる
by Mink Mingle
イギリス・ランカスター大学の研究チームが、根菜から得られるセルロースでビジネスを行っているCelluCompという会社と組んで、コンクリートの強度向上についての研究を行っています。
Vegetables could hold the key to stronger buildings and bridges | Lancaster University
http://www.lancaster.ac.uk/news/vegetables-could-hold-the-key-to-stronger-buildings-and-bridges
Vegetables could hold key to stronger buildings - YouTube
我々は、野菜が体にいいということを知っていますが……
野菜はより強く、より環境に優しい建築の「鍵」でもあります。
いま、建設業界では炭素放射の抑制が急務となっています。
コンクリートの主要成分の1つ、ポルトランドセメントはまさに激しく炭素を生み出すもとであり……
全世界のCO²排出量のうち8%を占めるほど。しかも、この割合は今後30年で2倍になると予測されています。
そこで、ランカスター大学の専門家はCelluCompと組んで、CO²排出量抑制のために「根菜」を使う方法を研究しています。
テンサイ(ビート)やニンジンから抽出した「ナノプレートレット」をコンクリートに混ぜると、より強固な混合物ができあがります。
コンクリートそのものが強固になれば、使用量を減らせるので……
CO²排出量抑制につながるというわけです。
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