未来を変化させるモータースポーツ「フォーミュラE」の魅力とは?
フォーミュラEは電気自動車のフォーミュラカーによるレースで、その姿形から電気のF1とも評されています。このフォーミュラEの魅力について、「ヴァージン・レーシング」でドライバーを務めるサム・バード氏と最高技術責任者(CTO)を務めるシルヴァン・フィリッピ氏がYouTubeで語っています。
Accelerating the Car of the Future - YouTube
「世界は常に変化しています」
「この変化を加速させるにはテクノロジーが不可欠です」
「私はサム・バード。電気レーシングカーのドライバーです」とバード氏が自己紹介をして、マシンのテスト走行に挑んでいます。
「フォーミュラEはシングルシーターカーのレース選手権ですが、あくまでも電気自動車の大会です」とフォーミュラEの特徴を説明するフィリッピ氏。
バード氏はフォーミュラEについて「電気自動車のカッコ良さと楽しさ、そして未来を感じるようになる『きっかけ』を与えてくれるでしょう」とその魅力を語っています。
フィリッピ氏は「モータースポーツの中でも、これほどテクノロジーを重視した世界はありません」と説明し、フォーミュラEがテクノロジー重視のモータースポーツであるとしています。
「このため、このレーシングカーは車輪の付いたコンピューターであるとも言えます」
「私たちは、モーターやインバーター、車体などのハードウェアを作るだけでなく……」
「ソフトウェアもたくさん開発する必要がありました」
「実際、電気レーシングカーのパフォーマンスを高めるためには、100種類以上の点を考慮する必要があります」
バード氏は「これらの問題点を解決するためにヒューレット・パッカード(HP)とのパートナーシップが重要だった」と説明。
フィリッピ氏は、「HPのITソリューションのおかげで、車からエンジニアにデータが送信されるまでの時間を2分から10秒に縮めることができました」と語り、HPの技術力がマシンの改善に大きな効果をもたらしていると明かしています。
「『2分も10秒も変わらないのではないか?』と考える人がいるかもしれませんが、非生産的な時間を少しでも短縮することは、とても重要なことです」
「フォーミュラEは、スポーツとしてだけでなく、私たちの生活にも深く関わってきます」
「特にレースで得られたノウハウや技術は、実際の自動車に適用されることで、より高性能で低価格の車が市場に出回ることにつながります。この結果として、環境問題を解決することにつながる可能性があります」とバード氏が語っており、フォーミュラEがただのモータースポーツではないと指摘しています。
フィリッピ氏はフォーミュラEで勝ち上がるためには「スピードが重要です」と説明しています。
「これはマシン自体のスピードということではなく、チーム運営をいかにスムーズにするか、また新しい技術をいかに素早くレーシングカーに適用できるかということです」とのことで、フォーミュラEは単なるカーレースではなく、最新技術の適用レースという側面もあるそうです。
「これがフォーミュラEが重要であるという理由であり、未来を変える『きっかけ』にもなるのです」とバード氏が語り、ムービーを締めくくっています。
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