ソフトウェア

インターネット黎明期の人気メールソフト「Eudora」のソースコードが公開される


Eudora(ユードラ)」はインターネットが夜明けを迎えた時代に人気のあったメールクライアントソフトで、Macintoshユーザーを中心に多くの人が利用していました。その後、2006年にEudoraの開発は中止され、2010年にオープンソース化されることになりますが、コンピューター歴史博物館(CHM)はアメリカ時間の2018年5月22日(火)に、2006年にリリースされた最後のバージョンであるEudoraのソースコードを公開したと発表しました。

The Eudora™ Email Client Source Code | Computer History Museum
http://www.computerhistory.org/_static/atchm/the-eudora-email-client-source-code/

Computer History Museum Makes the Eudora Email Client Source Code Available to the Public
https://globenewswire.com/news-release/2018/05/22/1510151/0/en/Computer-History-Museum-Makes-the-Eudora-Email-Client-Source-Code-Available-to-the-Public.html

Eudoraは1988年にイリノイ大学アーバナ・シャンペーン校で職員として働いていたスティーブ・ドーナー氏によって開発されました。当時のEudoraはMacintosh向けのソフトで、C言語で開発されていました。

その後、1991年にクアルコムがイリノイ大学からEudoraのライセンスを買取り、無償での配布を開始。2年後の1993年にはIBM PCとMacintoshの両方で利用できる後継バージョンが販売され、有料版が登場しました。その後、Windowsでも利用可能になるなど進化を遂げることになりましたが、2006年にクアルコムは、社内の他プロジェクトとの方針が合わなくなったことを理由にEudoraの開発を中止しました。

By Maurizio Pesce

CHMで理事会の議長を務めるレン・シャステック氏は「Eudoraは私の中で最高のメールクライアントです」と語り、今でもEudoraを愛用していることを明かしました。

CHMはEudoraのソースコード公開に向けて、クアルコムと5年間交渉を続けたそうです。その結果、クアルコムはEudoraのソースコードの所有権、商標、著作権、ドメイン名をCHMに移譲することになりました。


CHMが公開したソースコードは、オープンソース化される前にリリースされた最後のバージョンでWindows版が「Eudora 7.1」、Mac版が「Eudora 6.2.4」となっています。ソースコードはBSDライセンスで公開されており、個人利用だけでなく商用として利用する事も可能です。

Eudoraのソースコードは以下のページからダウンロードできます。

The Eudora™ Email Client Source Code | Computer History Museum
http://www.computerhistory.org/_static/atchm/the-eudora-email-client-source-code/agreement/

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in ソフトウェア, Posted by darkhorse_log

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