GoogleがSafariのプライバシー設定を迂回してデータ収集した件で4780億円の損害賠償を請求される
by Howard Lake
Googleがイギリスで440万人のiPhoneユーザーから32億ポンド(約4780億円)の損害賠償を求める訴えを起こされました。訴えは、Googleが2011年から2012年にかけて、Safariのプライバシー設定を迂回して個人情報を収集していたことを理由としたもので、アメリカではすでに罰金と損害賠償の支払いが行われています。
Google Could Face $4.3 Billion Claim in U.K. IPhone Privacy Case - Bloomberg
https://www.bloomberg.com/news/articles/2018-05-21/google-could-face-4-3-billion-claim-in-u-k-iphone-privacy-case
Google sued for 'clandestine tracking' of 4.4m UK iPhone users' browsing data | Technology | The Guardian
https://www.theguardian.com/technology/2018/may/21/google-sued-tracking-44m-uk-iphone-users-browsing-data-apple-safari
これは2017年12月に「Google You Owe Us」と題して、Googleに27億ポンド(約4100億円)の損害賠償請求を行うべく動いていたキャンペーンが発展したもの。2017年12月時点では、該当ユーザー数は540万人で、訴えが認められれば1人あたり500ポンド(約7万6000円)を受け取れるという話でしたが、損害賠償請求額が32億ポンド(約4780億円)に増え、該当ユーザー数が440万人に減った結果、訴えが認められたときに受け取れる金額は1人あたり750ポンド(約11万円)となっています。
この「Safariのプライバシー設定を迂回して個人情報を追跡した」件で、Googleは2010年に課された20年にわたるプライバシー保護命令に違反したとして、FTC(連邦取引委員会)に2250万ドル(約25億円)の罰金を支払った上で、コロンビア特別区と37の州に対しても1700万ドル(約18億8600万円)の罰金を支払いました。
ただし、イギリスでの裁判についてGoogleは「影響を受けた人を確認することが不可能であり、代表訴訟は不適当です」とコメントし、「Google You Owe Us」の主張が通る見込みはないという見解を示しています。
・関連記事
2011年から2012年にiPhoneを使っていた人はGoogleから補償金として7万円もらえる可能性 - GIGAZINE
Googleはユーザーが広告を見てオフラインで商品を買ったことも追跡できる「Google Attribution」を提供開始へ - GIGAZINE
Googleマップに自分がいつ・どこに行ったのかが丸わかりになる新機能「タイムライン」が登場したので実際に使ってみた - GIGAZINE
・関連コンテンツ