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Appleは540億円超を「iPhoneのピーク性能を落としていた件」の和解金として支払うことに合意


2017年12月に発覚した「iPhoneのピーク性能を落としていた件」について、AppleはアメリカのiPhoneユーザーに対して5億ドル(約540億円)の和解金を支払うことで暫定的に合意しました。

Apple agrees to $500 million settlement for throttling older iPhones - The Verge
https://www.theverge.com/2020/3/2/21161271/apple-settlement-500-million-throttling-batterygate-class-action-lawsuit

2017年末に、インターネット掲示板で「古いiPhoneのバッテリーを交換すると端末の動作が軽くなった」という投稿があり、iPhoneのCPU性能とバッテリー性能の間に何かしらの関連性があるのではないかと疑われるようになりました。この疑いを明らかにするため、ベンチマークソフトのGeekbenchが新しいiPhoneと古いiPhoneでベンチマークテストを実施したところ、古いiPhoneではOSをアップデートするとCPU性能が意図的に低下させられていることが明らかに。AppleはiPhoneのピーク性能を意図的に落としていた理由を「iPhoneを意図しないシャットダウンなどから守るため」と説明したものの、ユーザーに対してピーク性能を落としている旨を通知していなかったことから、世界的な問題となりました。

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AppleがiPhoneのピーク性能を落としていた件が明らかになった後、さっそく集団訴訟に直面していることが報じられていたのですが、Appleは2017年から2018年の間に提出された数十件分の「iPhoneのピーク性能を落としていた件」に関する集団訴訟に対して、5億ドル(約540億円)を支払うことで暫定的に合意しました。カリフォルニア州裁判所により最終承認が行われることで、和解が成立となるとのことです。

和解金の内訳は「iPhoneのピーク性能を落としていた件」が明らかになる前の段階で、iPhone 6シリーズもしくはiPhone 7シリーズを購入していたユーザーに対し、1人当たり25ドル(約2700円)。また、集団訴訟を提起した人たちに対しては1500ドル(約16万円)または3500ドル(約38万円)、弁護士に対しては約9000万ドル(約100億円)が支払われることとなります。和解金の最低支払額は3億1000万ドル(約340億円)で、和解金の受け取りを求める人がほとんどいない場合は、1人当たりの配当が増加する可能性もあるとのことです。


なお、同じ「iPhoneのピーク性能を落としていた件」で、Appleはフランスに2500万ユーロ(約30億円)もの罰金を支払うこととなっています。

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in モバイル, Posted by logu_ii

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