デザイン

Airbnbが新しいフォント「Airbnb Cereal」を発表


現地の人から家を借りることができる民泊サービス「Airbnb」が、オンライン・オフラインの両方で自社のサービスを支えることが可能な書体Airbnb Cereal」を発表しました。

Introducing Airbnb Cereal – Airbnb Design
https://airbnb.design/introducing-airbnb-cereal/

Airbnb Cerealは国際的なフォントデザイン事務所のDalton Maagと共に作成された書体。どんなデザインに仕上がっているのかは以下のムービーを見ればわかります。

Meet our new font, Airbnb Cereal | Airbnb - YouTube


Airbnb Cerealを作成した経緯について、Airbnbのドレーク・チャン氏は「我々の仕事は極めて活版印刷と関わりが深いものです。『Airbnbmag(Airbnbによる雑誌)』や地下鉄の広告など、さまざまなものを通して人々にAirbnbというブランドを周知しようとしています。そんな中で、我々は提供するブランドを区別し、読みやすさやスケーラビリティ、特定のビジネスニーズにまで対応し、ブランドの個性を反映し、さらにオンラインとオフラインの両方で美しく機能する書体を求めていました」と語っています。

Airbnbではシステムフォントなどを参考にさまざまなフォントを分析したそうですが、「印刷に適していてもUIでの利用には適していない」など、オンラインでの利用とオフラインでの利用の両方でAirbnbの基準を満たすものを見つけることはできなかったそうです。そこで、著名なフォントデザイン事務所のDalton Maagと共にAirbnb Cerealを作成することとなった模様。


Airbnbの書体はウェブサイト上のボタンから現実世界に設置される巨大看板に至るまで、あらゆる場所で美しくある必要があるため、開発には多分野のチームの協力が必要だったそうです。チャン氏はデザイナー・フォトグラファー・映像制作者・作家・プロデューサーといったさまざまな分野に携わる人々で構成されたブランドマーケティングチームに所属していたため、Airbnbが社内で制作するさまざまなコンテンツとそのフォーマットにわたって、開発中のAirbnb Cerealをテストすることができたと語っています。

書体・スタイル・カラーパレットなど、Airbnbのデザインガイドラインの制作を担当する設計システムチームは、「その後の製品設計」について考えながらAirbnb Cereal制作プロジェクトに携わっていたそうです。設計システムチームは書体の読みやすさ・重み・質感・全体的な美しさ、という4つに焦点を当てており、製品デザイナーやアクセシビリティチームなどからのフィードバックを収集し、開発をサポートしたそうです。


Airbnb Cerealではフォントを読みやすくするために、さまざまな工夫を凝らしています。例えば、類似した見た目の文字や、別のフォントの類似した見た目の文字との区別がはっきりとつくように、フォントの開口部を大きめにとっています。また、読みやすさを向上させるため、小文字は全体的に背の高いデザインにしているとのこと。


UIデザインにおいて文字はかなり小さく使用されることがあり、使用するフォントによっては完全に消えてしまうこともあります。そこで、Airbnb Cerealは軽すぎず重すぎない絶妙のバランスを目指してデザインが行われたそうです。Airbnbのウェブサイト上ではAirbnb Cerealが読みやすい太さ・大きさで使用されており……


「Live There」と書かれた看板広告では、太めの重みのあるフォントとして利用されています。どちらもAirbnb Cerealで、まさにオンラインとオフラインの両方で活躍できる書体になったことがよくわかる一例となっています。


なお、Airbnb Cerealは非ラテン系の7つの言語をサポートしており、今後はさらなる言語のサポートを目指しているそうです。

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in ネットサービス,   動画,   デザイン, Posted by logu_ii

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