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100年以上前のレーションを開封して食べてみたムービーが公開中、気になるその味とは?


軍隊が兵士に配布する糧食を戦闘糧食、あるいはレーションと呼びます。携帯性・保存性に優れたレーションが登場したのは約200年前のことで、現在の瓶詰や缶詰はレーションのために開発された技術といわれています。100年以上前にイギリス軍で配布されていたレーションの缶詰を開封し、実際に食べてみるムービーを、古今東西のレーションレビューをアップしているSteve1989MREInfoが公開しています。

1899-1902 British Emergency Ration Field Service Oldest MRE Beef Eaten Survival Food Review Test - YouTube


「腹が減っては戦はできぬ」ということわざがあるように、古来から軍隊は戦地での食糧確保に苦心しました。現在でも使われている瓶詰や缶詰といった保存方法は、元はレーションのために用いられた技術です。


今回用意されたレーションは、第二次ボーア戦争で戦っていたイギリス軍で実際に配布されていたもの。第二次ボーア戦争は、南アフリカの植民地化を巡る、イギリスとオランダ系住民間の戦争で、1899年から1902年に起こりました。


100年以上前に食べられていたイギリス軍のレーションの実物はこんな感じ。イギリス軍は1880年代初頭からレーションの開発を進めていたそう。本来であれば紙でラベルが貼られていたとのことですが、年月が経過してなくなってしまった様子。


重さは約311グラムとのこと。両サイドのフタはしっかりはんだ付けされている模様。


しかし、缶の表面にはサビが浮いていたり、腐食による小さな穴のような損傷も見られます。


1つの缶に見えますが、実は2つの缶詰がくっつけられていて、中央にあるベルト部分を外して分割します。ベルト部分には指をひっかける輪がついているはずなのですが、ちぎれてどこかにいってしまったのか、ついていません。


仕方がないのでラジオペンチでベルト部分をつかみ、ゆっくりとはがしていきます。


ベルトをすべて外すと、缶は2つに分かれました。内側は茶色く変色し、ところどころに何か黒いものがこびりついているように見えます。「うわあ、見た感じでは食べられるとは思えない」とレビュワーのSteveさんもたまらず声をあげます。


片方の缶詰のフタ部分はこんな感じ。中身は牛肉で作ったコンビーフが113グラムとのことで、フタには「そのまま食べたり、ビスケットと一緒に食べることができます。また、沸かした湯で1時間煮込むとビーフティーとして飲むこともできます」と書いてありました。


ラジオペンチでは開けられないのでナイフを差し込んでフタをこじ開けます。


「これが100年以上前のコンビーフだ。少し牛肉の臭いもするが、ひどい臭いだ。なんてこった」とのことで、かなりの悪臭であるようです。


もう片方はココアペーストの缶詰でした。「そのまま食べたり、ビスケットと食べたりすることができます。また1パイント(約470ミリリットル)の湯に溶かして15分煮込めば、ホットココアを飲むことができます」とフタに記されていました。


開けてみると中には真っ黒な塊が詰まっていました。ただし、ココアの缶詰は缶の一部が腐食して穴が開いていたため、さすがに食べられないとSteveさんは判断したようです。


コンビーフの缶詰から中身を取り出そうとしますが、完全に乾燥してしまっているためなかなか取り出せません。そこでフォークを使ってガリガリとコンビーフの表面を削っていきます。Steveさんによると「なんだか金属製のビーフジャーキーみたいな臭いがする」とのこと。


削ったコンビーフの粉がトレイにたまっていきます。


削った粉を密封できる袋に保管すると、食べ物というよりもおがくずのような見た目に。袋の中の臭いを嗅いだSteveさんは「金属と牛肉の臭いだ!」とコメント。


わずかにチョコレートのような香りがするココアの缶詰も中身を取り出せないかと栓抜きで表面をたたきますが、「まるで岩のようだ」というSteveさんの言葉通り、コンコンコンとかたい音が響きます。


ココアは諦めて、コンビーフを全てトレイに出していきます。表面は先ほど全て削ったので、比較的ダメージの少ない内側の周りを掘り進めるようにフォークで削り出していきます。


これが「100年前のビーフジャーキーだ」といいながら、Steveさんは缶詰から中身を取り出します。


完全に乾燥したコンビーフは黄色く変色してしまっており、まるで食べ物には見えません。


「どうしたらいいのか全く分からないから、とりあえず一口かじってみることにするよ」とSteveさんが宣言。


勇気の出ないSteveさんはなかなか食べようとはしませんが、何度も深呼吸をして意を決したように臭いを嗅ぎ……


塊の一角にかじりつきます。


「ぼくが今まで食べた中で最も古い牛肉だ。舌に載せた瞬間に泥のような味が少しする。一体何が入ってるんだ?」


どうやら骨片が混じっていたようで、口から取り出します。


Steveさんは「わずかに牛肉の香りはするけど、古いパン粉と段ボールと塩素を混ぜたような味がする。小さな骨や軟骨が混じっている。舌に載せた途端にこれは食べられないと直感する。ぼくはもうこれ以上食べられないね」というコメントをしますが……


今度はフタに書かれていた「ビーフティー」も試すことに。


沸騰した湯に缶詰の中身を投入します。この時点でかなりひどい臭いが辺りに立ちこめているとのこと。


そのままフタをして煮込みます。


15分煮込んだ様子。フタをして煮込んでいますが、到底おいしそうとは言えない臭いがするとのこと。フタを少し開けた瞬間にひどい臭いがあふれてきたため、Steveさんは思わずフタをすぐに閉めてしまいます。


煮込み始めて30分するとスープの量も減っていて、かなり煮詰まっている様子が見て取れます。


40分を経過したところで、「本当にひどい臭いだ」とつぶやきながら、Steveさんがフタを開けてスプーンですくってみると……


おかゆのようなとろみがついた、ペースト状の肉になりました。


中身をそのままかじって吐きそうになっていたSteveさんですが、「ボーア戦争の兵士はおなかが空いていたらこれを食べていたんだ」といいながら、少し時間を置いて冷ましてから一口試食します。


「味はほとんどないが、わずかに肉のような味がする。まるで肉入りのおかゆのようだ」とSteveさんは果敢に食べ進めますが、やはりおいしくはないようで、「結局これはただの脂肪と軟骨のペーストだ。全くおいしくない」とのことでした。

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