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ネットサービス

GoogleやFacebookが「フィルターバブル」の温床になっていないかの調査が行われる

by Thom

インターネット上のサービスが各ユーザーに表示する情報を分析して「より好まれるものだけを表示するようになる」ことで、ユーザーが特定の情報から隔離されてしまうことを「フィルターバブル」と呼びます。そんなフィルターバブルの温床になっているのではないか?ということで、検索エンジンの雄であるGoogleや世界的に人気の高いSNSのFacebookが調査の対象となっています。

Facebook, Google to be probed over role in creating ‘filter bubbles’
https://www.theage.com.au/business/companies/facebook-google-to-be-probed-over-role-in-creating-filter-bubbles-20180226-p4z1pj.html


オーストラリア公正取引委員会(ACCC)が公開したばかりの討議報告書の中で、GoogleやFacebookなどのオンラインプラットフォームがジャーナリズムやニュースを創造するメディア組織に影響を及ぼしている可能性が指摘されています。

ACCCの報告書には、インターネット上で公開されているニュースコンテンツや広告収入などがデジタルプラットフォームから受ける影響や、公開されたニュースが変更されていないか、ソーシャルメディアや検索エンジンがどのようなデータを収集しているのかなどを調査すると示されています。

報告書の中では具体的に論争の的となっているアルゴリズムが特定されるとともに、これらのアルゴリズムがプラットフォーム上に表示するニュースが「どれだけ偏ったものか」なのかも示されているとのこと。「ユーザーデータを処理するための高度なアルゴリズム」とされたものは、ユーザーごとの好みに合致するコンテンツの提供が可能となっているわけですが、同時に「消費者保護における懸念事項」も引き起こしていると記されています。

by Edho Pratama

ソーシャルメディア上で一部のユーザーの意見だけがアルゴリズムによって取り上げられ、ニュースの一部の側面だけが目立つこととなってしまうことを「エコーチェンバー現象」と呼びます。ソーシャルメディア上ではこういった現象が生じやすくなるのではと懸念されており、アルゴリズムがユーザーの好みに合致するコンテンツだけを表示することで、「特定のニュースの最新情報や反対意見の情報などが入って来ない『フィルターバブル』を生み出す可能性がある」と報告書は指摘しています。

「デジタルプラットフォームのアクセシビリティが改善され、オンラインコンテンツをより簡単に見られるようになってきているにもかかわらず、ユーザーに配信されるニュースやコメントの幅はより狭まってきている」と報告書に記されている通り、スマートフォンが世界的に普及してより多くの人々がインターネットにアクセス出来るようになってきているにもかかわらず、フィルターバブルの影響で一部の情報しか得られなくなってしまっているという現状にACCCは危惧を抱いているというわけです。

報告書の中ではGoogleとFacebookの名前が頻繁に登場しますが、他にも検索エンジンのDuckDuckGo・Bing・Yahoo・Ask.com・Baiduや、ソーシャルメディアのTwitter・LinkedIn・Snapchat・Instagram・Pinterest・Google+などの名前も挙がっています。

by Tim Bennett

フェイクニュースなどは、エコーチャンバー現象の中で誤報が拡散されていくことの最たる例と言えます。特に2016年のアメリカ大統領選挙以降は度々ニュースになっているフェイクニュースですが、GoogleFacebookが撲滅に向けた運動を加速させているからか、報告書の中での言及は特にありませんでした。

「こういった技術の進歩が消費者に多くの利益をもたらしましたが、調査ではオーストラリアの消費者に提供されるニュースの質と幅に影響を与えるものなのかを慎重に検討することとなる」とACCCのロッド・シムズ会長は語っています。

なお、調査では従来のメディアへの長期的な影響および、フィルターバブルの影響下で従来メディアが財政的に存続可能なのかについて焦点が当てられることとなるとのことです。

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in ネットサービス, Posted by logu_ii