Googleの新OS「Fuchsia」がPixelbookにインストール可能に、ただしまだ不具合多数
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Googleが「Android」「Chrome OS」に続く三番目のOSとして開発を進めているといわれている「Fuchsia(フクシア/フューシャ)」が、2018年に入ってPixelbookにインストール可能になりました。ITニュースサイトのArs Technicaが実際にインストールして触ってみたところ、以前はFuchsiaのUIを表示しているだけだったものが、ちゃんとハードウェア上で動作するようになっていたとのこと。ただ、まだGoogleが「OS」とは表現していないように、不具合は多いようです。
Google’s Fuchsia OS on the Pixelbook: It works! It actually works! | Ars Technica
https://arstechnica.com/gadgets/2018/01/googles-fuchsia-os-on-the-pixelbook-it-works-it-actually-works/
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Fuchsiaは2016年から開発がスタート。これまで、サポートしているハードウェアは2015年以降発売のインテル NUCかAcer・Switch Alpha 12に限られていましたが、ごく最近になってPixelbookもサポート対象に加わりました。
fuchsia_paver.md - Gerrit Code Review
https://fuchsia-review.googlesource.com/c/docs/+/101356/4/fuchsia_paver.md
Fuchsiaのインストールは、ネットワーク接続可能なブートローダー「Zedboot」をUSBメモリ経由で起動し、ホストマシンからコンパイルされたFuchsiaが転送されるという形で行われます。ファイルサイズは1.1GB。Fuchsiaでは、このプロセスを「paving」(舗装)と呼んでいるとのこと。
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実際にインストールを行ったArs Technicaによれば、Pixelbookは有線接続用のポートがないため、USB Type-Cポートをイーサネットポートに変換するアダプターが必要であり、しかも動作するアダプターが限られていたため、かなり苦労したようです。このような面倒な手順になっている理由について、Ars Technicaは、Fuchsiaが製品版になった場合、デバイスが最新バージョンのFuchsiaを直接ダウンロードできるようにするためだと予想しています。
Fuchsia起動の図。ちゃんとOSとして起動するようになっていたことから、Ars Technicaは「この時点で大したものです」と賞賛しています。タッチスクリーン、トラックパッド、キーボード、USBポート、さらにUSB接続のマウスもちゃんと動作したとのことですが、唯一、Wi-Fiだけは動かなかったとのこと。
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Fuchsiaの特徴の1つがモードの切り替えにあります。これが「ラップトップモード」。
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切り替えると「フォンモード」に。スマートフォンを縦に向けた状態です。
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回転させて、スマートフォンを横にした状態にもできます。これはエミュレーターではないとのこと。
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ロックを解除したホームスクリーンの下部には「Googleバー」が表示されています。これはGoogle検索ではなく、ローカルファイルの検索が可能。URLを入力した場合には「google.comを開く」のような検索結果が表示され、クリックするとブラウザでウェブサイトが表示されます。ただ、ブラウザが未完成で、サイトによっては表示されないものがある状態だそうです。
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このほか、プレイヤーアプリはまだ動画再生ができなかったとのこと。
Ars Technicaでは、GoogleがAndroidを開発したときはiPhoneのiOSというライバルがいたために急ぐ必要があったのに対して、現在はAndroidでスマートフォンOS市場の8割を占有していることからFuchsiaの開発を急ぐ必要がないと指摘。Androidの開発は5年がかりだったことを考えると、まだ2年しか経過していないFuchsiaが使い物になるのは相当先である可能性があると予想しています。
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in ソフトウェア, Posted by logc_nt
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