取材

「ワンダーフェスティバル 2018上海[Pre Stage]」の開催が決定


2017年7月30日(日)16時30分から「ワンダーフェスティバル 2017[夏]」のホール4特設ステージで、ワンダーフェスティバル実行委員会・宮脇修一代表による緊急記者会見が実施され、来年・2018年に「ワンダーフェスティバル 2018上海[Pre Stage]」が開催されることが発表されました。

※なお、会見後、上海WF実行委員会スタッフに追加で話をうかがったところ、会見内の発言では一部、情報が混ざってしまっていた部分があったとのことで、正確な情報をいただき記事末尾に追加しています、

Wonder Festival2018上海[Pre Stage]
http://wonfes-china.com/

4ホール、ワンダーショウケースの隣に設けられたステージ。


「ワンダーフェスティバル実行委員会が緊急記者会見をするというと毎回ろくな内容じゃなかったから、今回も、2020年問題があるから2020年の開催はやめます、という話かと思ったのでは?」といって笑いを取ったセンムこと宮脇代表。ところが、今回は「完全に新しいプロジェクト」の発表でした。


その内容は、2018年4月6日(金)・7日(土)に上海新国際博覧中心(SNIEC)で新イベントを開催するというもの。


新イベントの名称は「ワンダーフェスティバル 2018上海[Pre Stage]」。


主運営を担当するのはGOOSEBUMPS。小西麻保子さんは1989年に上海に渡って、2007年からアートの仕事を開始。日本と中国との橋渡しをして欲しいということでGOOSEBUMPSを設立しました。それ以来、文化やサブカルを中心とした「橋」をかけています。

小西正祥さんによると、2013年に上海で海洋堂展が開催されて、中国でもフィギュアやガレージキットを自分で作るという流れが広がっているのだとのこと。ワンダーフェスティバルの精神の1つが「一般の人も制作を楽しめる」ということですが、それを中国でもできる土壌ができたのではないかと考え、海洋堂に話を持ち込み、こうして実現に至ったのだそうです。


中国のフィギュア界は海洋堂に触発されて制作を始めたという人が多いことから、造形物や動物やクリーチャーが多いそうですが、版権ものについても権利を取得して作る人が出てきているとのこと。


日本のワンダーフェスティバルは1985年に始まって、今年で32年目。これまでにもいろいろなところから開催の打診はあったものの、これまでは実現していませんでした。しかし、2013年の上海での海洋堂展、2009年から香港で開催されているC3日本動玩博覧(C3 in HongKong)などがある中で、この中国の勢いは応援すればいい結果になるのではないかという思いから、宮脇代表は話をすることにしたのだそうです。

ただし、初の試みなので、慎重に慎重を重ねるという意味で、まずは「Pre Stage」として開催されることが決まりました。ワンダーフェスティバルといえば当日版権システムの存在がよく知られていますが、このシステムは非常にデリケートなものであり、宮脇代表いわく「薄い氷の板の上を歩くようなもの」なので、このPre Stageからいきなり導入することはないとのこと。


日本のアマチュアディーラーの参加については、日本であれば30回以上開催されていて安心して募集をかけられますが、なにぶん初のことなので、今回は海洋堂から日本の企業、および10~20ぐらいのディーラーに声をかけて参加してもらう形になるとのこと。

なお、本件の正式なプレスリリースは後日配信予定。


中国の造型師やイベント参加者の熱気は、自分たちが20代の時に持っていたようなすごい勢いのもので、日本の造形作品の刺激になるのではないかと語った宮脇代表。上海ワンフェスを、これからのワンフェスの進化に取り込んでいきたいとのことだったので、2018年からワンダーフェスティバルはさらなる飛躍を遂げることになるかもしれません。


◆2017/07/31 00:47追記
以下、上海WF実行委員会スタッフよりいただいた詳細な情報です。

Q:
「上海WF」の運営はGOOSEBUMPSさんに一任されることになるのですか?

A:
GOOSEBUMPSさんに頼るところが大きいですが、海洋堂の持つWF実行委員会のノウハウを全面的に導入すると同時に、自分やGOOSEBUMPSさん、その他の外部スタッフらとともに「上海WF実行委員会」を新たに立ち上げました。その「上海WF実行委員会」によって運営されると考えていただきたいと思います。

Q:
ワンダーフェスティバルの特徴である「当日版権」の扱いはどうなりますか?

A:
いま現在、GOOSEBUMPSの小西さんたちがいくつかの日本の版権元に対して、上海WFへも当日版権を下ろしてもらえるよう交渉中です。ただ、何しろ初の試みであり、また中国というとやはり「海賊版」のイメージが強いため、一筋縄ではいかないと考えています。しかし、すでにある有名版権元が理解を示してくれているので「回を追うごとに段階的に版権元を口説き落として……」というように考えています。

Q:
日本のアマチュアディーラーに向けた参加募集はするのですか?

A:
初回に関してはとにかくすべての物事がほぼまったく読めないため、基本的に中国のアマチュアディーラーと中国の企業ディーラー、日本の企業ディーラーのみを参加募集対象にしようと考えています。ただし、上海WFを1回限りのイベントにするのではなく、継続的に開催したいと考えているため、今後は日本からのアマチュアディーラーの参加も積極的に募集し、「ガレージキット的造形を通しての日中交流」が図れれば……というように考えています。

Q:
日本のWFとは異なる何か特別な企画などを行う予定はありますか?

A:
中国の造形ファンからの要請に基づいて、渡航費・宿泊費・ディーラー卓代を上海WF実行委員会が負担する形で、10〜20ほどの日本の人気アマチュアディーラーを招待したいと考えています。また、同様の要請に基づいて、イベント内イベントとして「ワンダーショウケース」展の実施を予定しています。すでにワンダーショウケースでは89名の造型師を選出しており、そのすべての作品を上海へ持ち込むというのは現実的ではないので、おそらく、20~25ほどに厳選した作品と、そのアーティスト解説文を中国語に訳したパネルを合わせて展示するという形になると思います。

・つづき
2017年9月13日に正式な開催発表記者会見が上海で開催されました。

造形文化を通じて日中交流を目指す「ワンダーフェスティバル2018上海[プレステージ]」正式発表 - GIGAZINE

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in 取材, Posted by logc_nt

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