テスラの「完全自動運転用ハードウェア」を搭載した車両がついに公道上に登場
テスラモーターズは2016年10月20日、同社が生産する全ての車両に完全自動運転の実現に必要なカメラやセンサーなどのハードウェアを搭載することを発表しました。そんなハードウェアを搭載した車両が初めて公道上を走り始めている模様です。
First look at Tesla’s new self-driving Autopilot hardware in the wild | Electrek
https://electrek.co/2016/11/06/first-look-tesla-new-self-driving-autopilot-hardware-in-the-wild/
テスラが搭載を開始したカメラやセンサー、専用のコンピューターは「Hardware 2」または「HW2」と総称され、従来の車両の外観をほとんど変えることなく搭載されています。テスラでオートパイロットプログラムの責任者を務めるSterling Anderson氏は、初期に生産されたモデルXと、最新型でHW2を搭載したモデルXを並べて「どっちがどっちかわかりますか?」と画像付きでツイートしています。
One of these Xs is autonomous. The other is one of the first we built. Can you tell the difference? #SaturdayTesting pic.twitter.com/jvSbnPv04k
— Sterling Anderson (@sterling_a) 2016年10月22日
ちなみに答えは明らかにされていませんが、どうやら左のモデルXがHW2を搭載した車両である模様。前輪と前ドアの間にあるエンブレムの一部が黒くなっている部分に、後述のカメラが仕込まれているようです。
別の車両で、カメラが内蔵された部分を撮影したのが以下の写真。実際に公道を走り始めた車両を撮影したものとなっています。
エンブレム部分に内蔵されたカメラ。左右で2個を搭載。
前ドアと後ろドアの間、いわゆる「Bピラー」の部分にもカメラを内蔵。こちらも左右で2個のカメラを使用。Bピラーの形状からすると、この車両はモデルSである模様。
フロントガラスの上部には、3つのカメラが内蔵されています。なお、モデルXの場合はフロントガラスがドライバーの頭上まで続いているはずなので、やはり撮影されているのはモデルSのHW2搭載車両ということになりそう。
フロントガラスの最上部に3つのカメラが内蔵されています。「メイン」のカメラが全体像を撮影しつつ、120度の視野角を持つ魚眼レンズの「ワイド」カメラで信号機や割り込み車両、近距離にある物体を捉え、遠くの物体に焦点を合わせた「ナロー」カメラが最長で250メートル先の様子を把握するようになっています。
そして8個目のカメラが、リアのナンバープレートのあたりに搭載されています。
なお、それぞれのカメラには凍結を防止するためのヒーターが内蔵されているとのこと。テスラでは今後、完全自動運転に対応するソフトウェアを順次リリースする予定としており、2016年12月には現在の自動運転機能を進化させた「エンハンスド版」のソフトウェアが登場するとのウワサ。また、同社のイーロン・マスクCEOは、2017年内に完全自動運転の車両でアメリカの西海岸から東海岸まで横断するという構想を発表しています。
自動運転 | テスラジャパン
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