壁を移動して蜘蛛の巣のようなカーボンファイバー製のハンモックを自動で作るロボット
カーボンファイバー繊維を使った複雑な構造体をルンバサイズの小型ロボットだけで構築するという試みがシュトゥットガルト大学で行われ、壁をはう2台のロボットが人間をぶら下げられる強度を持つハンモックを自動的に作り出すというムービーが公開されています。
Wall-climbing robots build new structures from carbon fibre
http://www.dezeen.com/2016/08/02/wall-climbing-mini-robots-construction-carbon-fibre-university-stuttgart-achim-menges/
実際に2台の小型ロボットがカーボンファイバー製のハンモックを作り上げていく工程は以下のムービーで見ることができます。
Wall-climbing mini robots build "entirely new structures" from carbon fibre - YouTube
複数の支柱が打ち込まれた2面の壁に、2台のルンバと同じくらいのサイズのロボットが張り付いています。
ロボット1台では壁を平面的に動くことしかできませんが、カーボンファイバーをもう1台のロボットに受け渡すことで……
2面の壁を行き来する複雑な構造体を紡ぐことができるようになっています。
時間をかければ徐々に支柱からカーボンファイバーが編み込まれていき……
最終的に以下のような蜘蛛の巣状のハンモックが完成。
人間が入っても壊れることがないほど頑丈な作りです。
ロボットをアップで見ると、左側のロボットが持っているカーボンファイバー繊維のパーツが……
壁の境界で右側のロボットに受け渡されています。
ロボットが支柱に取りつくとパーツが回転するため、カーボンファイバー繊維を強固に巻き付けることができます。
ロボットは内部ファンによる強力な吸引力をコントロールして壁や天井を水平に移動できる仕組み。
このロボットは壁面ならどんな素材でも移動でき、さまざまな場所に複雑な構造体を作り上げることが可能。スーツケースに入るサイズで持ち運びも容易に行え、巨大な産業用ロボットを使わなくても素早く安価に作業が可能であることを証明しています。開発者であるMaria Yablonina氏は「次のステップはロボットの数を増やして作業範囲を拡大することです。現在のロボットは有線でしか動作しませんが、無線化できれば作業の制限がなくなるでしょう」と話しています。
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