猛烈なペースで仕事をこなしているクリエイターたち
by afunkydamsel
月曜になると「早く土曜日が来ないかな」と週末を待ち望む人も少なくはないはずなのですが、世の中には仕事が楽しくてたまらないのか、とにかく仕事漬けという人がいます。「来るオファーは拒まない」ということで知られる三池崇史監督の場合、2016年4月に公開された映画「テラフォーマーズ」までに、テレビ映画やビデオを省いても59作品を監督していて、年間2本以上のペースで映画を作り続けているそうです。
A Guide to Entertainment’s Busiest Creators -- Vulture
http://www.vulture.com/2016/06/guide-to-entertainments-busiest-creators.html
◆エリック・ロバーツ
映画「プリティ・ウーマン」「エリン・ブロコビッチ」で知られる女優ジュリア・ロバーツの兄で俳優のエリック・ロバーツは、1978年公開(日本公開は1983年)の映画「キング・オブ・ジプシー」の主人公・デイヴ役でデビューしました。
King Of The Gypsies (1978) - YouTube
キャリアの最新作は2016年のドラマ「ハンティング・シーズン」のFBIエージェント・ウィリアム役で、IMDbによれば、これまでに433作品に出演していて、年間10.3作品に出演しているペース。
周囲からは「そんなにできるはずがない。経歴をむちゃくちゃにしたいのか」と言われたことがあるものの、「できる!」とやり続けているそうです。
ちなみに、1987年にコカインとマリファナ所持の容疑、1995年に妻への暴行容疑でそれぞれ逮捕されていて、2010年にマリファナ中毒のためリハビリ施設に入所することをリアリティ番組で明かしたことでも知られています。
◆ミッシー・パイル
「ワーカホリック俳優」がエリック・ロバーツなら、「ワーカホリック女優」はミッシー・パイル。1997年公開の映画「恋愛小説家」のウェイトレス役でデビューし、2016年にインターネットで限定公開されたコメディ映画「インターネット・フェイマス」にいたるまで、これまでに141作品に出演しています。そのペースは年間に7.05本。
Internet Famous Official Trailer 1 (2016) - Missi Pyle, John Michael Higgins Movie HD - YouTube
演じることが好きでしょうがなく、エージェントが「これは断るかも」と持ってきた案件でも受けているとのこと。
◆R・F・ルケッティ
ブラジルのホラー作家であるルケッティは、1963年に刊行された「Noite DiabÓlica: Contos Fantásticos」でデビュー。86歳となった2016年現在も現役で、最新刊は2016年刊行の「As Sete Vampiras」。これまでに1553作品を執筆していて、年間だと平均29.3作品を執筆しているペースです。
O livro d'As Sete Vampiras começa a tomar forma. A capa já está pronta. É um trabalho do Graphicinema Estúdio de Cinema,...
Rubens Francisco Lucchettiさんの投稿 2016年5月18日
ただし本人によると、最盛期の1960年代から1990年代にかけては月曜から土曜まで1日12時間執筆していて、2日から3日で1冊の本ができていたものの、今は1冊に12ヶ月かかっているとのこと。
◆三池崇史
三池監督は31歳のときに立花理佐らが主演したビデオ映画「突風!ミニパト隊 アイ キャッチ ジャンクション」で監督デビュー。1995年に椎名桔平主演の映画「新宿黒社会 チャイナ・マフィア戦争」で劇場向け作品デビューを果たしました。
それから2016年7月までに監督した作品の数は59作品で、年間2.9本ペース。映画評論サイトRotten Tomatoesでの、監督作品の平均スコアは63%。
三池監督の最新作は2016年4月に公開された「テラフォーマーズ」。
映画『テラフォーマーズ』予告【HD】2016年4月29日公開 - YouTube
海外では、1999年にバンクーバー国際映画祭で初公開され、2000年に劇場公開された映画「オーディション」が、ロッテルダム映画祭での上映時に途中退出者が続出したことで広く知られています。この作品のWikipediaの記事は、日本語版より英語版の記載の方が充実しています。
なお、映画情報サイトA.V.Clubのインタビューを受けて「どんなプロジェクトにもノーと言わないし、何も拒否しない」というポリシーを明かしている通り、「オファーのあった順に仕事を受けている」ということはとても有名です。
◆ウディ・アレン
三池監督と同じく映画監督のウディ・アレンは2016年現在80歳。監督生活50年の間にテレビ映画抜きで47作品を送り出していて、現在も次の監督作品のプリプロダクション中。ほぼ年に1本のペースで監督しています。ちなみに、監督作品のRotten Tomatoesでの平均スコアは73.6%。
1977年公開の「アニー・ホール」はアカデミー賞の最優秀作品賞、主演女優賞(ダイアン・キートン)、監督賞(ウディ・アレン)、脚本賞(ウディ・アレン、マーシャル・ブリックマン)を受賞しました。
監督デビュー作は1966年の「どうしたの、タイガーリリー?」。これは東宝が製作した映画「国際秘密警察 火薬の樽」「国際秘密警察 鍵の鍵」のセリフをすべて差し替えた上で1本に再編集した作品。「国際秘密警察」シリーズは1963年に公開された「007 ドクター・ノオ」のヒットを受けて作られたものですが、うまく換骨奪胎してスパイ映画のパロディ作品に仕立てていて評価は高いのですが、自身ではあまり振り返らない作品だそうです。
◆マイケル・ウィンターボトム
ウディ・アレンと同じく、ほぼ年に1本のペースで作品を送り出しているのがマイケル・ウィンターボトム監督。26年の監督人生で28作品を送り出しており、Rotten Tomatoesの平均スコアは69%。
1990年のテレビ映画「Forget About Me」で監督デビューしていますが、劇場公開作品としては1995年の「バタフライ・キス」がデビュー作品です。
◆ダミアン・ハースト
イギリスの現代美術家であるダミアン・ハーストはこれまでに8000点以上の作品を制作してきました。中でも、ガラスケースに体長4mのサメを入れてホルムアルデヒドで保存した1991年の作品「The Physical Impossibility of Death in the Mind of Someone Living」が有名です。
美術評論家のジェリー・サルツ氏は、サザビースのオークションに出展されたハースト作品のカタログを見たときはくだらない作品だと思ったものの、それらが2億ドル(約204億円)以上で落札されたと聞いて、作品が「芸術」ではなかったとしても、ハーストはある種の天才であると思ったとのこと。
◆アレックス・カッツ
わずか1日で1枚の絵を仕上げることがあるというエピソードが知られている美術家。代表的な作品としては、1963年の「The Red Smile」が有名。
◆村上隆
28年間で80回の個展と、193回のグループ展を開催した、日本を代表する現代美術家。
1997年に制作した「Miss Ko2」(ミス・ココ)は、2003年にサザビーズのオークションで約6000万円の値が付きました。これは当時の日本現代美術作品として最高額だったことで有名です。
2008年には「My Lonesome CowBoy」が約16億円で落札されています。
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