自走して売り場の欠品や値札の間違いを知らせてくれるトールロボット「Tally」
スーパーやコンビニなどで商品が棚に並んでいない状況は利用客にとって残念な状況であると同時に、お店にとってもせっかくの売上を逃す「機会ロス」として小売業界では避けるべき事態とされています。とはいえ、こまめな売り場チェックは手間がかかるためになかなか実行に移せないもの。そんなギャップを埋めてくれ、さらには値札の付け違いなどのミスのチェックもしてくれるというロボット「Tally」の開発が進められており、一部の店舗ではベータテストが開始されています。
Robot Makes Sure Stores Don’t Run Out of Doritos
https://www.technologyreview.com/s/543281/robot-makes-sure-stores-dont-run-out-of-doritos/
Simbe Robotics
http://www.simberobotics.com/
Tallyはロボット系スタートアップのSimbe Roboticsが開発しているロボット。車輪で自走する土台の上に柱のようなボディを持ち、周囲に搭載した4つのカメラで商品棚のチェックを行うという機能を備えています。
実際に動く個体が製作されており、実機によるテストも実施中。どんな仕事ができるのかは以下のムービーを見るとわかります。
Simbe Robotics - Meet Tally - YouTube
お客さんが商品をどんどん取ってくれるのは喜ばしいことですが、本来商品があるべき棚がカラッポになってしまうことだけは避けなければならないもの。
「世界初の全自律型商品棚監査ソリューション」というTallyがそんな事態を防いでくれそうです。
本体に取り付けたカメラが商品棚をチェックし、商品の品切れを監視したり……
商品の値札の付け間違いをチェックしたり。
また、残り陳列数が少なくなったことを知らせてくれる機能もあるようです。
従来の人手に替わる、リアルタイムで商品棚の状態をチェックする機能を実現
これにより、店舗スタッフは顧客サービスにより専念できるようになります
Tallyはお客さんが行き交う店内でも安全に稼働できるように開発されているとのこと
自動でくまなく店内を周り、コンビニクラスの店舗であれば1時間ほどで全ての棚のチェックを行うことができます。大規模な店舗の場合は、数台のTallyを動かして管理を行うことも可能です。
このように、棚のチェックはロボットのTallyに任せることで、常に商品が陳列されてお客さんが手に取れる状態にしておくことが可能になるというわけです。
Tallyは実用化に向けた開発が進められており、アメリカ国内の一部の店舗ではすでに実機を使った試験運用が行われているとのこと。実際の提供時にはサブスクリプション制(料金制)の提供となり、買い取り方式は採用されない方針であることが明らかにされています。市場投入の時期は明らかにされていないようですが、サイトでメールアドレスを登録しておけば、お知らせを受け取れるようになっています。
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