肌に貼って紫外線レベルをチェックできるUVシールが開発される
化粧品会社のロレアル パリが「人の肌の至るところに貼れて紫外線レベルをチェックできる」シールを開発し、国際家電見本市のCES 2016で公開しました。
L’Oréal Debuts First-Ever Stretchable Electronic UV Monitor at the 2016 Consumer Electronics Show-L’Oréal Group
http://www.loreal.com/media/press-releases/2016/jan/loreal-debuts-first-ever-stretchable-electronic-uv-monitor
CES 2016: L'Oreal unveils super-thin smart skin patch - BBC News
http://www.bbc.com/news/technology-35238636
ロレアル パリが開発した紫外線レベルをチェックできるシールはハート型。透明で柔軟性のあるシールなのですが、青い染料を含んでいて、紫外線にさらされると青色に変化し、スマートフォンで写真を撮影&アプリにアップロードすることで、使用者が受けている紫外線レベルをチェックできるようになります。
ロレアルは1年間に収益の3.7%、額にすると10億ドル(約1200億円)以上を研究開発費にあてており、UVシールも世界中に散らばる25人の科学者・研究者が開発したもの。紫外線レベルを測定するデバイスは既にありますが、柔軟性のあるシールタイプのものを開発したのはロレアル パリが初めてだとのこと。シールの効果が持続するのは5日間で、体のどこにでも貼れるのが特徴です。
ロレアル パリのテクノロジー・インキュベータ部門代表のGuive Balooch氏がいわゆるフレキシブルエレクトロニクスに着目したのは数年前のこと。Balooch氏は、「ロレアルがこの製品に注目したのは、人々にとって、ロレアルの製品は『体につけるもの』だからです」「人々がどこででも肌の状態を測定できるようになれば、我々は次なる製品を作るための新しい測定法を生み出すことができます」と語りました。
ただし、KWP Comtech researchのチーフであるCarolina Milanesi氏はこの技術を「素晴らしい」としつつも「写真を撮影してアップロードしなければならないのは、お客様にとって煩わしいこと」とコメント。現在は「日焼け止めリマインダー」として機能しないため、「アプリにアップロードして累積データを見るよりも、肌が紫外線にさらされ日焼けしそうな時にシール自体が警告してくれる方がいいですね」と語りました。
なお、UVシールは2016年夏に世界16カ国で無料で配布されるとのことです。
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