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「2年以内に海賊版ゲームはなくなる」とクラッカー集団が警告

By Yohann Legrand

悪名高い中国のクラッカー集団「3DM」の創設者である"バード・シスター"が、「コピーガードの技術がクラック技術を上回りつつあり、2年以内には無料でプレイできる海賊版のゲームがなくなるかもしれない」と発言していたことがわかりました。近年の最新ゲームをクラッカーから保護している「Denuvo」というコピープロテクト技術について、TorrentFreakに書かれています。

No More Pirated Games in Two Years, Cracking Group Warns - TorrentFreak
https://torrentfreak.com/no-more-pirate-games-in-two-years-group-warns-160106/


これまで過去に発売されたほとんどのゲームで発売日を迎えるまでにコピープロテクトが破られ、海賊版が先に登場するという事態がはびこっていました。3DMを含め、世界中に数多くの海賊版専用フォーラムがあるのですが、海外で2015年12月1日、日本でも2016年1月21日に発売予定の「Just Cause 3」がフォーラムの話題となっているとのこと。

Just Cause 3は以下のようなゲーム。

ABOUT | ジャストコーズ3 | SQUARE ENIX


前作のJust Cause 2は世界中で人気を博していたタイトルであり、新作に対する大きな需要があるにもかかわらず、Just Cause 3は発売日を過ぎても海賊版が出回っていない状態。そんなJust Cause 3をクラッカーの攻撃を防いでいるのは、「Denuvo」と呼ばれる最新のコピープロテクト技術で、既存のDMR技術を保護する第2の暗号化技術であるとのこと。2014年にもDenuvoは「Dragon Age: Inquisition」という人気ゲームを、発売日から1カ月にわたって保護し続けたことで知られています。

最終的に3DMがDenuvoの頑強なプロテクトを破ったのですが、1カ月にわたってクラッキングを防いだ技術は前例がなく、その後もFIFAシリーズにDenuvoが採用されました。その結果、最新の「FIFA 16」も発売から数カ月が経過しているにもかかわらず、海賊版の登場には至っていません。そのため、Denuvoを採用しているJust Cause 3を破れるかどうかが、海賊版ユーザーの間で「やっかいな問題」として議論されているわけです。

そんな中、クラッカー集団3DMの創設者であるバードシスター(またの名をフェニックス)がフォーラムに登場し、直近のJust Cause 3に対するクラッキングのフラストレーションを語ったことが注目されています。バードシスターは「最近多くの人に『Just Cause 3はまだか』と聞かれるので、ここでまとめて答えます。実のところ、ラスト・ステージが難しすぎて、クラッキングを行っていたメンバーのJunが根を上げかけたのです。彼にはもう少し頑張るように伝えておきました」と話しています。

海賊版フォーラムでよく話されるセリフに「コピープロテクションを破る意志があれば、そこに道は生まれる」という言葉があるとのことですが、バードシスターは「私はまだJust Cause 3を破れる域にあると信じていますが、現在の暗号化技術の進化の傾向から考えると、2年以内に無料の海賊版が世界からなくなるんじゃないかと危惧しています」と投稿。2年間はテクノロジーにとって大変な長期間でもあるため、事態がどう転がるかは誰にもわかりませんが、世界一のクラッカー集団のトップは、現状を楽観視していないようです。

By Steve

・つづき
海賊版ゲームに対して最強の砦だったコピーガード「Denuvo」がわずか1週間で破られる - GIGAZINE

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in ソフトウェア,   ゲーム, Posted by darkhorse_log

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