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【GIGAZINE限定公開】ロッキーが親友の息子を鍛え上げる映画「クリード」WEB限定予告編


12月23日(水)から公開中の映画「クリード チャンプを継ぐ男」は、タイトルでは示されていませんが、予告編などで取り上げられているように、シルベスター・スタローン主演の映画「ロッキー」シリーズの流れを汲む作品です。今回、この「ロッキー」シリーズの吹替でロッキー役を担当してきた羽佐間道夫さんによるナレーション入りのWEB限定予告編が公開されました。予告編は2種類あり、「語り編」はGIGAZINE限定。さらに、羽佐間さんが「ロッキー」を演じることになったきっかけなどを聞いたインタビュー内容も公開します。

2015年12月23日全国ロードショー!映画『クリード チャンプを継ぐ男』
http://wwws.warnerbros.co.jp/creed/index.html

この限定映像では、羽佐間さんがロッキーの視点で作品を語ってくれます。

「クリード チャンプを継ぐ男」WEB限定映像(語り編) - YouTube


「待ちに待った映画、ロッキーの最新作がいよいよ公開になります」と羽佐間さん。


映像は、アドニス・クリードがロッキーのもとを訪れるところから始まります。


「お前は?」と尋ねるロッキーに対して……


「アポロの息子だ」と、ライバルの名を挙げるアドニス。あの、アポロ・クリードの息子です。


「まさか亡きアポロの息子をコーチすることになるとは思ってもみませんでした」と、語りの羽佐間さんはロッキーと一体化しています。


アポロは、この予告にもある通り、映画「ロッキー4/炎の友情」の中でリング上で“闘死”。しかし、生まれる前のことなので、アドニスはアポロのリング上の姿を見たことがありません。


それでも、受け継がれた“クリード”の血がアドニスをリングへと誘い、ロッキーはそれを助けます。その一方で、対戦相手からは「親の七光り」と蔑まれることも。


さらに、ロッキーの体には異変が……。


「ロッキーからクリードへ」


「今の俺に何が出来る?」と悩むロッキー。


そんなロッキーに、アドニスは「2人で戦おう」と声をかけます。


「魂(ソウル)が受け継がれる」


2人の戦いの結末は……?


最後には、羽佐間さんによる「エイドリアーン!!」の叫びも。


羽佐間さんは「ロッキー」シリーズの日本語吹き替えを1作目から6作目のロッキー・ザ・ファイナルまで全作品で担当。VHS版や放送局によっては玄田哲章さんやささきいさおさんによる吹き替えも行われていますが、全作品の吹き替えをしたのは羽佐間さんのみ。そんな羽佐間さんが、なぜスタローンの吹き替えを担当することになったのか、作品自体をどう感じているのかというインタビューがこちら。

Q:
「ロッキー」を演じることになった、キッカケを教えてください

羽佐間道夫(以下、羽):
あるプロデューサーから電話があって「今までの役柄とは違うのですが、トライしてみませんか?」って言うんですよ。当時、僕の役は「ピンクパンサー」など、軽妙なキャラクターが多かったんですね。「まあ、2の線でやってくれてもいいんだけど」っていう話でね。そして、台本もらったら全部印刷されてたんですよ(笑)

Q:
最初に「ロッキー」をご覧になった時の感想は?

羽:
「ロッキー」1作目が一番素晴らしかった。この作品は、コマーシャル出身の監督が作ったんです。「ロッキー」製作に至るまでの過程が面白くて。当初シルベスター・スタローンを、誰も相手にしてなかった。しかし、たまたま興行が振るわなかった映画があり、その穴埋めをしなければならない。そこで「ロッキー」の映画化が浮上。でも脚本は素晴らしいが、スタローンを主役にするつもりは全然なかったんです。バート・レイノルズが名前に挙がっていたり。「出演料も脚本料はない」とプロデューサーが言うと、「それならロイヤリティをくれ」と言って、そしたら「ロッキー」もスタローンも爆発的人気になった。1作目で寒空のダウンタウンで黒人がソウルを歌うんです。そこが素晴らしくてよく覚えています。40年も続くシリーズになるとは思っていませんでした。全部の放送局でやっていますし、いまだに放送されます。

Q:
シルベスター・スタローンとのエピソードはありますか?

羽:
実は、本人に会いたいと思ったことは一度もないんです。スタローンの確固たるイメージがあるのに、少なくともマッチョではない私が出て行くのは違うのではと。お互いに仕事をしなくなってからなら良いかもしれません。責任感というか声の調子も整えて、何とか彼に近づけるよう頑張ってきました。自己満足かもしれませんが、今だったら、ロッキー・バルボアに近付けているのではないかな、と思います。

Q:
「ロッキー」が、新シリーズ「クリード」として復活しました。

羽:
新作の話を聞いたときは驚きましたよ。この企画を、今まで温めていたのかもしれません。2012年に、スタローンの息子さんが亡くなりました。息子をモチーフにして、親としての人生を語ろうと思ったのかもしれません。いろんなストーリーを考えていたんじゃないのかな。

Q:
ロッキー・バルボアの魅力とは?

羽:
スタローンは、スターになることを目指してたわけじゃないと思う。負けじ魂が凄く、いろんな宿命的なハンディキャップを背負いながらここまでやってきた。心に凄いものがないとできないはずですよね。燃える魂みたいなものがあったのだと思う。それが映像に反映されたのではないか。だから彼の人生とロッキーがオーバーラップするんですよね。最初は決して恵まれてる人ではなく、いじめられたりする少年時代があって、自分の努力で、いろんな苦労を重ねて、逆境をバネにここまで登り詰めた。それがハリウッドにしてもアメリカ人にしても賞賛の的になったんでしょう。

Q:
「ロッキー」シリーズには普遍的なテーマがありますよね?

羽:
「ロッキー」は日本でいうと大衆演劇だと思います。哲学的に上から見下ろしているのではなく、観客に寄り添いながら手を差し伸べている作品です。僕はスタローンと話したことはないけれど、背が高く、突き抜けて屈強な体でもない。だけど映画の中では断トツで突き抜けている。そういう凄さはありますね。スタローンは、自分の人生をオーバーラップさせている感じがしますね。

Q:
ロッキーが、約40年間にわたって、多くの人を応援し続けてきたことの重みについてはいかがですか。

羽:
40年間よく頑張った。「クリード」の登場で、「ロッキー」は映画史に残るんじゃないかな。アメリカは、凄い国だなって思うんです。日本はどんなに頑張っても絶対に越えられない壁があるように思います。この人は自分で貫き通してきたんじゃないかって。そういう意味では偉大な人ですよ、ロッキーは。

Q:
ロッキーの親友アポロに、もしメッセージを送るとしたら?

羽:
アポロ・クリードは、最初から魅力的な男だなと思っていました。白人と黒人の差みたいなのがすごくあって、黒人の方が偉いわけではない。そういうところに、登場させてきたってのが凄いですよね。「ロッキー4/炎の友情」では、対ロシアとかの政治もうまく背負わせていたりね。

Q:
シルベスター・スタローンが、本年度アカデミー賞助演男優賞ノミネートが有力視されています。ファンに注目すべきポイントがあれば教えてください。

羽:
基本的なプロットは変わっていないと思う。心の底から何かに向かってアタックしていかなければならないという、不屈の精神みたいなものはずっと貫き通していると思う。40年たっても同じ作風というか、勧善懲悪じゃないけれど、自分が思っていることを主張するっていうね。最初は肉体派と思われていたかもしれないけど、頭脳派ですよね、スタローンは。

映画「クリード チャンプを継ぐ男」は12月23日(水)から公開中。「ロッキー」が紡ぐ新たな物語を、ぜひ見てみてください。

・作品情報
出演:シルベスター・スタローン、マイケル・B・ジョーダン
監督・脚本:ライアン・クーグラー
配給:ワーナー・ブラザース映画
クレジット:©2015 METRO-GOLDWYN-MAYER PICTURES INC. AND WARNER BROS. ENTERTAINMENT INC.

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in 動画,   映画, Posted by logc_nt

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