ヘビのようにクネクネ変形してケーブル・電話・照明などになるメカケーブル「LineFORM」

MITメディアラボが、「自由に変形する紐があったら私たちの身の回りのコンピュータや道具はどう変わるだろうか？」をコンセプトに、ヘビのように自由に変形して思いがけない使用方法をポンポン生み出してくれそうなメカロープ「LineFORM」を発表しました。

Tangible Media Group
http://tangible.media.mit.edu/project/lineform/

「LineFORM」がどんなものかは以下のムービーを見ればよく分かります。

VimeoLineFORM


MITメディアラボのタンジブルメディアグループが開発したのが……

LineFORM。不規則にグネグネ曲がっていますが……

バッと形が変形。

黒色の布の中に何が入っているのか不明ですが、機械的に形を変えていきます。

「自由に変形する紐があったら私たちの身の回りのコンピュータや道具はどう変わるだろうか？」をコンセプトに作成されたのがLineFORMです。

使用法その1：モバイルデバイス

びよーんと伸びるLineFORMの上に手首を置くと……

クルッと手首にLineFORMが巻き付きました。

例えばスマートリストバンドとしてLineFORMを使うことも可能。LineFORMは複数の関節でグネグネ曲がるので、一部を小刻みに動かせばバイブレーションのような触覚フィードバックを実現することもできます。

さらに、伸びきった状態から……

小さく縮んで携帯電話くらいのサイズに変化。

表面にタッチパッドを備えているので、ポチポチタップすることで……

特定の形に変形させることも可能。

これは電話としても使えるようです。

使用法その2：形を変えるコード

LineFORMの先っぽに電球を取り付けることで……

ライトになります。

また、LineFORMの一部分をスイッチにすることも可能で、手でコードの一部を倒すと……

消灯します。

さらに、PCと外付けハードディスクをLineFORMで接続。

そして、LineFORM経由でPCから外付けハードディスクにデータを転送します。

データ転送を開始すると、LineFORMがウネウネと動き出して、データ転送中であることを表現してくれます。

使用法その3：拘束具

LineFORMを体に巻き付けます。

LineFORMの各関節を固定すると、固くて腕を動かせなくなるのですが……

一部の関節のみ固定を解除して動かせるようにすると、手首部分だけ動かせるようになったり……

肘関節を動かせるようになったりと、動きを制御しつつコントロール可能になります。

これを応用すれば、着用者の動きを記録して……

その動きを他の着用者で再現することも可能。ただの紐かと思いきや想像以上に用途が広がりそうで、パワーアシストスーツなどになれる可能性も秘めていると言えそう。

使用法その4：スマート定規

ピンとまっすぐ伸びたLineFORMを定規代わりに使ったり……

曲線

円

四角形など、さまざまな形に自在に変形できます。

使用法その5：ベクタデータの操作

PC上に表示されている線はLineFORMとリンクしており……

LineFORMを変形させることで自在にベクタデータを作成可能になります。

そんなLineFORMの中身はこんな感じ。複数のモーターを連結させることでヘビのようにあらゆる方向にグネグネと形を変えることができます。

LineFORMは自身の形を検知して動作し……

そのまま硬直したり一部のパーツのみ稼働可能にしたりできます。モーターを複数つなぎ合わせていくシンプルな構造なので、用途によって自在に長さを変更させることもできそうです。

そんなわけで最後は無造作に置かれたLineFORMが……

ひとりでに動き出して……

結び目を作って終了。

なお、LineFORMを開発したMITメディアラボのタンジブルメディアグループは、飛び出すディスプレイを実現する新技術「Kinetic Blocks」を開発したグループでもあります。

飛び出すディスプレイ「3Dピクセル」を実現する新技術で物体の移動や建築を行うムービー - GIGAZINE