東京モーターショー2015に展示されているバイクほぼ全車種写真112枚レビュー
2015年10月29日(木)から11月8日(日)まで東京ビックサイトで開催されている東京モーターショー2015では、多くの四輪車だけでなく二輪車も多く展示されています。数々のコンセプトモデルかやレーシングモデルから市販車まで、会場を彩るバイクを撮影してきました。
TOKYO MOTOR SHOW WEB SITE
http://www.tokyo-motorshow.com/
◆ホンダ
ホンダのブースでは多くのバイクを展示。その中でも存在感を放っていたのがスポーツハイブリッド三輪コンセプトモデルの「NEOWING」。前2輪・後1輪を持ち、大型二輪車のようなコーナリングフィールと、低速時の安定感を高次元で両立するモデルとなっています。
前輪サスは四輪のスポーツカーのようなダブルウィッシュボーンサスペンションを採用し、後述するヤマハの三輪モデルとは全く異なる機構を持つバイク。
パワートレインには水平対向4気筒エンジンとモーターを組み合わせるハイブリッドシステムを搭載。水平対向エンジンを採用ということで、リヤタイヤへはドライブシャフトを通じてパワーを伝えるようになっています。
超ファットなリヤタイヤとステップの後から跳ね上がったエグゾーストパイプがスポーティーな印象。
複雑な形状を持つサスペンションアームと、ぶっといダンパーを持つフロントの機構。大型二輪車と同様のスポーティーなコーナリングフィールと、低速走行時の安定感を両立しているトライク(三輪バイク)となっているとのこと。
ホンダのワークスマシンをそのまま公道仕様にした「RC213V‐S」の実車も展示されています
「“世界一速く走るマシン”とは、“世界一操りやすいマシン”である」というホンダの思想を具現化したワークス譲りのバイクで、その価格はなんと2190万円というとてつもないもの。
会場では、エンジンのストリップモデルが並べて展示されていました。
「次期CBRのデザインか」ともうわさされる「Light Weight Super Sports Concept(ライト ウェイト スーパー スポーツ コンセプト)」。
「ロングノーズで低く構えたクラウチングスタイルにより、スピード感のあるたたずまいの次世代スーパースポーツ」というホンダのコンセプトどおり、とにかくスポーティーであることに徹したバイクとのことで、快適性は二の次で設計されているとのこと。
シートもこの通り、「パッド」と呼ばざるを得ないレベル。快適性と引き替えに、いかにも軽快で心地よい走りを予感させるバイクとなっていました。
ホンダらしさあふれるバイクといえば、CBシリーズを忘れるわけにはいきません。「コンセプトCB」はその魅力を深化させたモデルとのこと。
CB1100をベースに「伝統・先進・空冷」をキーワードに深化させたモデルで、LEDを採用した丸目1眼ヘッドライトや、軽快感と音質に深みを持たせたショートマフラー、フランジレス製法による造形美を追求したフューエルタンクなど、大人のライダーを魅了するモデルとなっているとのこと。
CB1100をベースにした「CB1100カスタマイズコンセプト」
CB1300SUPER BOL D'ORカスタマイズコンセプト
CB400SUPER BOL D'ORカスタマイズコンセプト
実際のレース車両として「ダカールラリー2014(アルゼンチン・ボリビア・チリ)」に参戦した「CRF450 RALLY」も展示。
マップ用のホルダーなどもそのまま残されています。
ホンダのラリーレイドバイクの系譜を受け継ぐ「CRF1000L Africa Twin」は、今後の発売が予定されるモデル。
外観を一新し、オンロードとオフロードの異なる価値を高次元で融合したクロスオーバーコンセプトを具現化した発売予定のモデル「NC750X」。
兄弟車となる「400X」も展示。
すでに市販中の「VFR800X」の姿も。
GROMの楽しさを原付でも味わえるコンセプトバイク「GROM50 Scrambler Concept-One」
「GROM50 Scrambler Concept-Two」
現行車両である125ccロードバイク「GROM」のカスタマイズド・コンセプト
「モンキー」の市販予定モデル
初代スーパーカブから続く「扱いやすく経済的な二輪車」という考えを継承した近距離移動用パーソナルコミューター「EV-Cub Concept」とエンジンモデルの「Super Cub Concept」の2台。
EV-Cub Conceptは、重量部品であるバッテリーを車体中央の低位置に配置し、優れた乗降性を確保するとともに、マスの集中化と低重心化を図り、取り回しやすさを追求。
家庭用コンセントで充電可能なことに加えて、バッテリー自体が着脱可能で、より幅広いシチュエーションでの使い勝手に配慮しているそうです。
リヤは片持ちサスを採用。
Super Cub Conceptは、歴代「スーパーカブ」の原点に戻るようなデザインを持つモデル。
初代スーパーカブのようなやさしい曲面基調のスタイリングをモチーフに、一目で「スーパーカブ」とわかるデザインになっています。
「PCX125カスタマイズコンセプト」
海外販売モデルの「FORZA125」(参考出品)
「Giorno(ジョルノ)」の展示は一風変わっています。
「パールマーメイドブルー」に塗られた車体半分がパネルに埋め込まれており……
反対側はこんな感じ。
「パールジャスミンホワイト」カラーの車体は通常どおり展示されていました。
◆カワサキ
前回2013年のモーターショーでは未来志向すぎる三輪電動ビークル「J」を持ち込んだカワサキは、今回はスーパーチャージャー付きのスーパーモデル「Ninja H2R」などを展示。
このモデルは公道走行ができないクローズドコース専用車両となっており、メーカー希望小売価格は税込で572万4000円というスーパーなもの。
カウルサイドには空力を狙ったウィングが装備されています。
超ファットなリヤタイヤ
過給器を搭載してスーパーパワーを発揮することを示す「SUPER CHARGER」の文字。加給+ラムチャージ時には最高で326psという超ド級のパワーを絞り出すエンジンです。
スーパーチャージャーの動きを示すエンジンモデルも置かれていました。
その横には「Ninja H2」の姿も。国内仕様はラインナップされておらず、逆輸入車で購入できるスーパーバイクです。
H2Rの造型はそのままに、公道仕様に灯火類を追加。カラーリングもカーボン地むき出しの状態からキレイに塗装が行われた状態となっています。
H2RとH2の横には、カワサキの往年の名車「Z1 (海外名:900 Super Four)」も置かれていました。
さらに、「モーターサイクルが形づくるライフスタイルの提案」として、雑誌「LEON」およびファッションブランド「junhashimoto」とのコラボレーションジャケットや、「Somes Saddle」とのコラボレーションによるレザーアイテムも展示。
今回のショーで日本初公開された「Ninja ZX-10R ABS (KRT Edition)」。2015年の年間チャンピオンを獲得したスーパーバイク世界選手権でのノウハウをもとに、エンジンやシャーシ、電子制御機能を改良して、市販モデルにおいても高いサーキット性能を追求したモデルとのこと。
カウルをストリップダウンしたモデルも展示。
車体中央から右にオフセットされたリヤダンパーなどの様子を見ることができます。
Ninjaシリーズの最大排気量となるフラッグシップモデル「ZX-14R ABS (High Grade)」。こちらも日本初公開。
とにかくどこを見ても迫力あふれるスタイリングでした。
そして、そのスーパーバイク選手権でチャンピオンを獲得したマシン「Ninja ZX-10R」も展示されています。
ヘッドライトはデカールで再現されていました。
さらに、3つめの日本初公開となる「Z125 Pro」。Zシリーズの最小排気量モデルとなるバイクで、高張力鋼管バックボーンフレーム、倒立フロントフォーク、前後ペタルディスクブレーキといった装備で街中をキビキビ走ることができるストリートライディングに適したモデルです。
◆スズキ
スズキのブースには、スズキ二輪スポーツのスピリットを表現したコンセプトオブジェ「Concept GSX」が置かれています。
和紙のようなテクスチャを持つ造型で、内部でうごめく光はまるで生きているような鼓動を感じさせるものになっています。
そんなオブジェの裏側には、スズキ二輪スポーツの最高峰となるモトGPマシン「GSX-RR」が展示されています。GSX-RRは置かれているだけでなく、なんと跨がってみることも可能なので、会場を訪れた際は要チェックです。
スズキのスポーツバイクといえばコレ、「GSX-R1000 ABS」の30周年記念カラーを展示。
そして、公道バイクの”究極”を目指した「隼(ハヤブサ)」も展示。
少し変わったところでは、2014年8月にインドで発売され、インド国内の13のバイクオブザイヤーを受賞した150ccロードスポーツバイク「GIXXER(ジクサー)」の姿も。
スズキが展示するコンセプトバイクは2種類。こちらは気軽に乗れて荷物も運べる、ありそうでなかった遊べるスクーター「HUSTLER SCOOT(ハスラースクート)」
従来のシート下収納スペースに加え、シート前のフットスペースにも取り外して持ち運べる収納ケースを装備。この他にもリヤキャリアや車体横にも荷物を積載できる工夫が施されています。さらに収納ケースを外せば、テニスのラケットのような長尺物も積載することができるとのこと。
ハスラースクートには、四輪車でヒットした「ハスラー」と共に遊び心を刺激するモデルという意味が込められているとのこと。「ハスラー」のようなポップなカラーリングも、そのイメージを受け継ぐものとなっています。
もう1台のコンセプトバイクが、気軽に乗れる楽しさをカタチにした50cc原付クロスバイクの「Feel Free Go!(フィール フリー ゴー!)」。自転車のクロスバイクをモチーフに、軽快なスタイリングで気軽に乗れる楽しさをカタチにした原付クロスバイクの提案です。
市販モデルでは、アドベンチャーツアラーモデルのV-Strom1000 ABSや……
サーキットうまれのGSX-R1000から生まれたストリートバイク「GSX-S1000F」などを展示。
また、2015年度全日本モトクロス選手権で、年間ランキング1位と2位を獲得したマシン「RM-Z」を展示。
RM-Zの子ども向け競技専用車「DR-Z50」も展示されていました。
◆ヤマハ
3輪バイクのジャンルを切り開いたといっても過言ではないヤマハのブースでは、スポーツモビリティの新カテゴリーを創造するリーニング・マルチ・ホイールの「MWT-9」を展示。
このバイクはスポーツ走行におけるコーナリングを再定義する「Cornering Master」を狙って作成されたモデルで、次々と変化する路面、タイトコーナーが続くワインディングロードを、自在に駆け巡る高いスポーツ性を追求しているとのこと。
斜め後ろから見ると、フォルムはスポーツバイクと通ずるものを感じます。
1輪あたり2本のショックアブソーバーを持ち、前2輪とすることで路面への追従性を高め、コーナリングでのフロントタイヤ接地感、ブレーキングからタイトターンインでの圧倒的なコーナリングを実現し、これまでにない走り易さを体感できるとのこと。
こちらは、「故新融合」をコンセプトにしたロードスポーツモデルのResonator125。ヤマハ伝統という軽量・スリム・コンパクトなスポーツ性を追求した車体で、幅広い層のバイクファンが楽める一台であるとしています。
このほかのコンセプトモデルとしては、電動モーターサイクルのコンセプトモデル「PES2」や……
オフロードタイプの「PED2」を展示。
さらに変わったところでは、「YZF-R1M」に跨がってバイクを操縦できるヒト型自律ライディングロボットの「MOTOBOT」が展示されています。
その他、市販バイクも多く展示されていました。コレはヤマハのフラッグシップスポーツ、YZF-R1
YZF-R3 ABS
VMAX
MT-09 TRACER ABS
MT-07 ABS
MT-03
TMAX530 ABS
NMAX125
このほか、ヤマハブースの正面では、バレンティノ・ロッシ選手がモトGPを戦った実際のマシンも展示されており、実際にロッシがGPを戦ったマシンに跨がることができるので、バイク好きは訪れておく必要アリといえそうです。
◆BMW
BMWのブースでは、3台の市販モデルと参考出品車1台を展示。
参考出品されているのは、同社初となる電動スクーターの「BMW C EVOLUTION」。常時出力は11kW、最大出力35kWというモーターを搭載し、最大速度120km/hという性能を持つモデル。
見た目は普通のスクーターに近いものですが、車体の左右どちらにもマフラーがないのが新鮮。
1度の充電で100kmまでの走行が可能で、バッテリーが空の状態からでも3時間でフル充電が完了とのこと。家庭の電源やチャージングステーションでの充電が可能となっています。
色鮮やかな2本の倒立ダンパーが目を引く「R nineT」。横に大きくせり出したエンジンのシリンダーヘッドが独特の迫力をかもし出しています。
パイプで組まれたクラシック感あふれるフレームに太いマフラーとタイヤという、新旧の雰囲気が混在する車体。
リヤタイヤはドライブシャフトで駆動。
スピードメーターとタコメーターの2眼メーターを基本とするシンプルなメーターまわりからは、昔ながらのレトロな雰囲気が漂ってきますが……
ブッといフロントの倒立サスには、ブレンボ製キャリパーと大径ディスクという走りを感じさせる装備がおごられていました。
1000ccのスーパースポーツクラスにBMWが参入した「S 1000 RR」は、2015年2月に第2世代へとモデルチェンジ。
水平対向というBMWバイクのアイデンティティを捨ててまでもパフォーマンスにこだわった1台で、たたずまいはスーパースポーツそのものでした。
「R 1200 GS Adventure」は、オンロードもオフロードもすべてこなすというモデル。
オプションのラゲッジシステムをフル装備すると、112リットルもの大容量ラゲッジとして使うことが可能。
リヤサスは片持ち式
LEDを使い、ロー×2、ハイ×2、ポジション×2というライトをはじめとする実に特徴的なフロントマスクとなっていました。
こんな感じで、東京モーターショー2015の会場ではおよそ60台というバイクを展示。バイクを見たい人はもちろん、クルマがメインの人でも興味深い車体をたくさん見ることができるようになっていました。
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in 取材, 乗り物, Posted by darkhorse_log
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